よみがえれ!999円ギター/その6 |
前回は塗装の仕上げをやっている、というところまでお伝えしましたが、塗装が終わればあとは早いです!今回は完成篇であります。
まず、塗装の仕上げですが、耐水ペーパーの1200番で磨き・・・
コンパウンドで磨き・・・
下の様にピカピカのボディーが出来上がりました。(^○^)
まぁ、シロート塗装ですので、でこぼこやムラなど、近くで見るといっぱいあるんですけどね。
さあ、いよいよパーツの取り付けでありますが、その前に・・・今回は、導電塗料も入手してしまいました。
こちら盛岡では、売ってるところが見つからなかったので、オークションで手に入れたのですが、上の様に、缶にはなにも書いていない、怪しいものであります。開けた時のにおいも、普通のシンナーとはちょっと違う、怪しいにおいがしておりました。
実はこのボディ、アッセンブリーのキャビティー内には、既に導電塗料が塗ってあります。
で、ピックアップの穴に塗ってやりました。ホントに効果があるのか・・・?
試しにテスターを当ててみると・・・おっ、ちゃんと振れてますねぇ。
アース線をつないで・・っと。
さて、それじゃ、パーツを付けていきますね。
まずは、ブリッジのスタッドボルト。当然「金」でございます。
次は、裏のスプリングアンカーです。
このスプリングアンカーも、実はいろいろとサイズがありまして・・・
とりあえず2〜3種類は手持ちであったのですが、このギターには、一番サイズの大きいのが合いました。
お次ぎはブリッジですよぉ〜。これはフロイドローズ本物のオリジナルタイプ、で、当然「金」を入手済みなのを、前回までにお知らせしていましたが・・・
サスティーンブロックを、交換してみようかと・・! 現在のサスティーンブロックは、37mmで、ボディの薄いこのギターでも収まるサイズではあるのですが、21円ギターで、無駄になった32ミリのサスティーンブロックに載せ変えてみようかと思いました。
そのこころは・・・?グレコのページで、フロイドローズのうんちくを書きましたが、スプリングはこのブロックの端っこに付く事になりますので、てこの原理で、サスティーンブロックが低いほど、バネをのばす方向の力が、小さくてすむのですねぇ。軽やかなアーミングを目指します。
はい、見事装着完了です。(^○^)
さあ、それじゃネックを取り付けるかぁ、と思ったら・・
あら、ネジはけっこう奥なのですね。穴全体をマスキングして塗装しちゃったので、木肌が見えてます。
まぁ、ちょっとしたところなので、
赤のラッカーで塗ってしまいました。
ラッカーが乾くまで、ネックは付けずに作業を続けます。
そうです!今回のコンセプトは『白』なのであります。
「赤」+「金」+「白」!! 成金&日本男児!? というイメージかなぁ〜?(^_^;)まずはリアのハムバッキング、シャーベルに付いていた"GIG MAX"を、こちらに持ってきました。以前ちらっと見せてた金色の"GIG MAX"は、シャーベルに付けちゃいました。
センターのポールピースの見えないシングルは、フェンダージャパン製のムスタングのピックアップです。ムスタングってショートスケールだけど、サイズは・・?と思ったら、ストラトサイズでした。
フロントには、あまりにも有名な、セイモアダンカンのホットレイル。黒だとけっこうお手頃値段の中古が出るのですが、白は高くて、6,500円也、でありました。中古だけどけっこう美品でしたよ。
フロントとセンターは、難なく取り付けできたのですが・・・
シャーベルに付いていた GIG MAX 。シャーベルはボディに直付けだったので、実はネジ穴を広げていたのですねぇ。これでも3mm径のネジだと普通に使えるのですが、エスカッションの方のネジ穴が、小さくて3mmは、入りませんでした。
ハイ、即、穴あけでございます。(^_^;)
じゃーん!見事「白い」(GIG MAX は、ホントは銀だけどね)ピックアップが並びました。
「赤」+「金」+「白」。なかなか良いでしょ?
そして!いよいよネックと合体です!!
約4ヶ月ぶりの、ボディとネックの合体。う〜ん、美しいですなぁ〜。『丸加スペシャル』の名に値する出来映えでございます。
あとは、アッセンブリーですね。ピックアップセレクターは、男らしく3段!ハーフトーン何ぞは使わんわい!
つまみも白ですよ。(^_^;)
アッセンブリーは、赤いキルトのフェルナンデスで一度試してみた、回路です。
おさらいしてみますと・・・、トーンのC1がフルテンの時にはショートして影響が無くなる、ボリュームに付けたC2によって、ボリュームを絞ると低音が削れてゆく、というのがポイントです。
そしてさらに、前回予告した通り、スペシャルスイッチを付けました。(^○^)
これは何かと申しますとぉ・・・・・(^^ゞ
リアのハムバッキング直結スイッチであります。コイツをオンにすると、ボリュームもトーンもセレクタースイッチも、全部すっ飛ばして、リアのハムバッキングだけが、アウトプットに直結になります。
使い方はというと・・・、いろいろあるのですが、例えばオフの状態で、ピックアップはセンターでボリュームを少し絞った状態、などにしていても、こいつをオンにすれば、即、リアハムのフルテン状態になる、といったプリセットオンオフスイッチ、見たいに使えます。
しかし、ホントの目的は、じゃまな回路を極力排して、ピックアップのパワーを最大限引き出そうというのが、主眼であります。このページの最後で試聴できる様にしてますが、オフの状態でのリアハムフルテンと、オンにした時では、オンの方がわずかに高音が抜ける様になります。まぁ、歪ませちゃうとほとんどわからないんですけどね。一応「丸加スペシャル」の名に恥じないこだわりのスイッチ、と言ったところでしょうか。(^_^;)
あ、そうそう、トーンのボリュームですが、プッシュプルスイッチにしていまして、フロントのみ、シングルコイルにタッピングできる様にしてあります。と、うんちくを語っているうちに配線終了!ピックアップのケーブルとか、ちょうどいい長さに切れば、もうちょっときれいに見える配線になるのですが、「いつ手放す事になるかもしれない」という貧乏性のため、長いまま切らずに配線しております。
アウトプットジャックは、ペグに付いて来たマグナと同じ、青木楽器さんで買った新品を付けました。
アセンブリーも完成、元々付いて来たヤツですが、裏蓋もちゃんとアルミが貼ってあります。
さあ、弦を張りますよー!
前のページで書いた様に、ペグは、4弦以外はロック式になっています。
実はロック式の弦の張り方、わかりませんで・・・。ネットで調べました。(^_^;)弦をペグのところでロックするのですが、上の様に弦を通す穴があいていますが・・
この芯のところはねじ込み式になっていまして、ねじ込んでゆくと、下から出ているネジに挟まれて、弦がロックされる、という機構になっています。
ですので、弦を穴に通したら、あとは普通にペグを巻き上げてゆくだけで、ロックされます。
弦がロックされても、そのロックのあとに弦がいっぱい巻かれていては、ロックの意味が無くなりますので、上の様に、弦は余裕を持たせず目一杯穴にいれ、
巻き数は、半回転から1回転ぐらいにします。まぁ、私の場合ロックナットを使いますので、ペグをロックする意味は無いのですが、ストラトの方などは、ロックペグに、ローラー式のテンションピン、ナットにグリス、といった処理で、けっこうチューニングの狂いは防げるかもしれませんね。
最後にストラップピンも当然「金」を取り付けて・・・・
(^○^) 完成しましたぁ〜!!!(^○^)
さあ、それじゃ試奏してみましょうかねぇ。(^^ゞ
さいわい、ネックやフレットは全く問題がない状態で、かなり弾きやすいであります。試奏にはいつものBOSSのプリアンプを使いますが、今回は「丸加スペシャル」であり、客観的な評価は必要ないですので、フラットな設定ではなく、いつも私が使っているセッティングでテストです。
まずはクリーンサウンドで リアハムバッキング
GIG MAXはじめは、直結スイッチオフ、後半が直結スイッチオンです。
MP3だからな〜、わからないかもしれないけど、高音の抜けが微妙に違います。 センターシングル
フェンダージャパン、ムスタング用パワーはありませんが、なかなかどうして、フェンダージャパンさん、ストラト用よりもいいんでないの?ビンテージっぽい感じながら、きれいに高音が出ますねぇ。 フロント、
ダンカンホットレイル、ハムバッキングさすがシングルサイズのハムバッキングの先駆者、ダンカンですね。パワーもありながら、しまった低音。よくシングルサイズで、完璧なハムバッキングサウンドを作りましたねぇ。
実は、このダンカンか、ディマジオのファーストトラックか、どちらかで早く安いのが出たら買おうと思っていたのですが、満足であります。 フロント、
ダンカンホットレイル、シングルコイルダンカンの偉いところはここですかねぇ?普通ハムをシングルにタッピングすると、普通のシングル以上にしょぼい音になってしまう事が多いのですが、コイツは、シングルはシングルでちゃんとした音になっていますね。恐れ入りました。
お待たせ、ディストーションサウンドです。
私がいつも使ってる変なセッティングですので、
かなり変った音がしてますが、ご了承を。(^_^;) リアハムバッキング
GIG MAX直結スイッチオンです。そうそう、これが GIG MAX ざんす!(^○^) センターシングル
フェンダージャパン、ムスタング用これはディストーションのセッティングを変えております。ディストーションまで行かない、オーバードライッブっぽいセッティングで、EQはフラットです。なかなかいい音してますよねぇ。 フロント、
ダンカンホットレイル、ハムバッキングディストーションは、ハムバッキングだけですが、まるでレスポールのフロントでも弾いているかのような感じですねぇ。まろやかさがありながら、高音の倍音の出方がきれいですねぇ。 いや〜良かった良かった!4ヶ月もかけて、ダメダメ君だったらがっかりですものねぇ。
999円で買った空っぽのギター。手探りで塗装からはじめ、なんだかんだと4ヶ月もかかってしまいましたねぇ。ボディーは安物ですが、パーツに関しては、現在考えられうる中で、私にとっては最高のものを惜しみなく(でも、ほとんど中古だけどね)つぎ込み、アッセンブリーも私が使いやすい設計に徹し、かなりお気に入りのギターになりました。
「丸加スペシャル」。ホントにそう呼べる、なかなかの仕上がりに満足満足!(^○^) 「丸加スペシャル2号機」が、あるかどうかはわかりませんが、塗装に関してはいろいろと学ぶところが多かったので、次はきっと、もうちょっと手際行く作れると思います。
じゃ、最後に・・・お値段を・・・・
ボディ 999円ピックップ GIG MAX 4,460円ピックアップ フェンダージャパンムスタング用 2,128円ピックアップ ダンカン ホットレイル 6,500円ブリッジ フロイドローズオリジナル 11,750円ペグ 1,161円メタルエスカッション 1,380円サスティーンブロック 1,200円ストラップピン 608円レバースイッチ 1,418円 小計 31,604円その他に、送料、振込手数料、塗料代、ネジ、その他小物類がいろいろとかかっていますので、4万円くらいはかかってるかなぁ?でも、4ヶ月楽しめましたし、このあとは、弾いて楽しめますからねぇ。よいお買い物でした。(^○^)
2005.10.30