あこがれの GRECO GO II!

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 とりあえずブリッジの耐久テスト・・・、と思ったのですが、フレットがダメでまともに弾けない状態・・・・

 フレット打ち直さないと弾けませんねぇ・・・・(;_;)。しかしながら、メイプル指板のフレットってどうするんだろう?打ってから塗装するんだよなぁ、とネットなどで情報収集しましたがイマイチわからん・・・・、と思っている所へ、K君の置き土産、KILLER のギターが来ました。こいつもメイプル指板だという事で見てみたらば・・・

 あら、無塗装の上にフレットが打ってありますねぇ。メイプルでもこういうのもありなのね!これなら私にも出来そう!でも、無塗装のメイプルはこの KILLER の様にすぐ指板が黒ずんじゃうだろう・・・。ならば、汚れ防止程度に軽くクリアを吹いてから打ち直せばベストかしらん?
 と、そういう方針で作業に入る事にいたしました。

 まずは、指板を抜かなきゃ無いですねぇ。これがけっこう大変そうであります。

 カッターで慎重にフレットの脇の塗装を削り取りました。

 するとなんとか、フレッと抜きペンチが滑り込める様になりました。傷つけない様に慎重に抜いてゆきます。

 ハイフレットのほうは、塗装がかなり厚くて、けっこう苦労しまして、一部指板に傷つけちゃった所もありましたが・・・

 無事、24本抜き終わりました。ふぅ〜。お次ぎは塗装落しです。

 当て木をしてサンドペーパーで慎重に落としてゆきます。

 で、こんな感じになりました。お〜、ここの木目も美しいですねぇ!

 このギターはとにかくあちこちに打痕やら塗装剥がれやらがありまして、その部分は黒ずんじゃってたりしてますが、指板にも数カ所、カケてる部分がありました。

 で、指板表面に影響がある部分は、補修してみました。横とかはどうせ再塗装の時にやらなきゃ無いので(ハイ、再塗装する決心がつきました)、表面の数カ所だけですが。

 ルーターで削って・・・・

 木工ボンドで目止めしておいてサンディングシーラーをながしてサンドペーパーで整えてみました。

 エポキシのパテを使うって手もありそうでしたが、ちいさなカケならこれで行けるかな?と思いました。

 では、指板の塗装と参りましょう!せっかくの高級機ですので、ウレタンでは無く、ラッカー(ニトロセルロース)でやってみたいと思います。ボディーはどうするかわかりませんが、フレットはジャンボフレットの予定ですので、指板に直接弦や指が触れる事は無いでしょうから、メイプルの保護のためだけですので、ラッカーで行けるでしょう。

 塗装するにあたって、フレットの溝には塗装が入って欲しくないですねぇ。で、どうやってこの溝だけマスキングするか?と悩みました。木工ボンドなど柔らかい接着剤を入れといて、塗装後に取り去るって方法もあるようでしたが、マスキングテープを4つ折ほどにして、溝に差し込んでみました。けっこう良さげです。

 ヘッド、ネックの横や裏、ボディーとのジョイント部分など、丁寧にマスキングします。

 木工用プライマーを軽くスプレーしてから、ラッカーを数回重ね塗りいたしました。

 ペーパーで水研ぎ、1000〜2000番でやりました。

 で、上のような感じになりました。でこぼこはまだありますが、一応テカテカとした感じになりました。メイプルにクリアをかぶせると、見る角度で色が変わったり、木目がゆらゆら動いたりするんですねぇ。お〜、高いギターだわ!でも・・・

 ボディーと指板とでかなり色見が違いますねぇ。まぁ、30年もののギターですのでクリアが飴色に変色してきているのでしょうけど、補修でサンディングシーラーを流した所はけっこう黄色っぽい色になってたので、もっと塗装を厚くするともう少しボディーに近い色になるのかもしれません。まぁ、ボディーの再塗装が終わってから塗り重ねるかどうかは考えましょう!

 

 さあ、ではフレットを打ちます!

 今回使うのは、三晃製のジャンボフレット。何回か使ってますね。在庫が2セットほどあったので、コレでいってみます!

 上は元々付いていたフレットの端。そう!、この指板、バインディングは入っていませんが、フレットを打ち込む溝は指板の端まで空いておらず、フレットはオーバーバインディングの様に端が処理してありました。ん〜、さすが "GO" 、手間がかかってますねぇ。

 はい、シコシコと手作業でフレットの端を整形してゆきます。

 タング(打ち込む部分の歯)の長さを1本1本溝のサイズに合わせて削ります。このタングのぶぶん、ジャンボフレットだから、今まで付いていたフレットより深い可能性がありますねぇ。ローズ指板なら柔らかいから、多少の違いは大丈夫のような気がしますが、メイプル=固い=無理すると割れる?、ってなイメージがありますが・・・

 古いのと重ねてみた所、タング部分のサイズはほぼ同じのようです。でかかったら、この溝を掘らなきゃ無いかぁ〜?と心配していたのですが、このまま行きます!

 はい、あとは地道に24本分作業を繰り返して、無事打ち終わりましたぁ〜!仕事の合間にやって3日くらいかかっちゃいました。

 この GO 2 の指板はけっこうアールが無くてフラットな感じであります。ロードスターに近いかな?

 ここで再び指板の周りにマスキングテープを貼って傷つけない様にして・・・。

 サイドの面取りです。すりあわせ様のヤスリで慎重に削ります。まぁ、多少指板サイドに傷つけても、再塗装時に補修できますけどね。

 良き所まで削れたら、手でさわって引っかかったりする所を、小さいヤスリで丁寧に面取りしてやりまして・・・

 こんな感じに仕上がりました。やっぱり売り物の様にきれいにはなりませんが、今回はまあまあきれいな方かな?
 打ち込みもだいぶなれてきたのか、弦を張っても大きなビビリやつまりはなく、軽くすりあわせする程度で、オッケーになりました。やはり経験はものをいいますねぇ。

 


 

 さあ、フレットはオッケーになりましたので、しばし弾いてみましたが、今のところブリッジは大丈夫の模様・・・(^○^)。

 そして、前のページでリアピックアップだけは変えるかも?と、予告しておりましたので、候補のピックアップの試聴をしてみましょう。

 まずは、元の GO オリジナルのリアのクリーンサウンドです。
 ん〜、アタックの感じとかはシングルなんですが、太い音ですねぇ。これはこれで、使える音ではあるのですが、私のいつもの、ノーマルのディストーションとはちょっと違う"鼻づまり歪み音"で弾いてみると、ピッキングする分には良いのですが、タッピングとかになると、アタックの感じががらりと変わってちょっと情けない音になるのが、ちょっと不満が残ります(腕が悪いという話しもありますが・・)。アクティブサーキットやブースターを組み込むって解決策もありそうではあるのですが、いろいろとシングルサイズのピックアップが手元にたまっていますので、試してみましょう。
 丸加スペシャル4号機でテストした、L-250。フロントとセンターで試聴しましたが、やはりビルローレンスらしい独特の高音の出方。リアだとどうなの?と気になりました。
 けっこうパワーのあるピックアップだったはずですが、リアで GO と比べると細くて弱いか?。ジャキジャキのよりシングルらしい音ですねぇ。シングル好きな方は、コレもありでしょうが、今回の私の目的とはちょっと違いましたね。フロントやセンターだと私もコレはありなのですが・・・ちょっと細さが・・・(~_~;)。
 おなじビルローレンスですが、こちらは "OBL" の L-240 R 型番からすると L-250 よりも古いのかしら?そして末尾に "R" がありますので、リア用ですね。
 直流抵抗値は 10kΩちょい。上の L-250 よりは太く、パワーもある様に聞こえますね。リア用だからか?音的にはやはりビルローレンスのあの中高音のぎらつきがありますが、L-250 や L-500 よりはちょっと個性がおとなしい感じ。
 これはこれで良いのですが、あえて GO オリジナルから変えるほどの違いがあるかというと・・・?。GO の方がもっと太いですねぇ。(~_~;)。ストラト系のリアにはお勧めかも。
 お次ぎはディマジオのツインブレードタイプ、Fast Track 1 です。直流抵抗値は 6kΩ弱。以前丸加スペシャル2号機のフロントに、Fast Track 2 を付けた事がありますが、そちらはパワーはあるけど抜けない感じでしたね。Fast Track 2 をリア、Fast Track 1 をフロントってのが定番の使い方のようですので、この Fast Track 1 をリアにってのも反則技なんでしょうが・・・。
 丸加スペシャル4号機のテストで試聴した Cruiser はハムなのにシングルの音がする不思議なピックアップでしたが、こちらの Fast Track 1 はちゃんとハムバッキングの音ですね。高域も素直にのびてて抜けがよろしい。でも太さはあまり無いですし、GO と比べてパワーが特にあるわけでもない。やっぱりフロント用か?残念(~_~;)。
 そうそう、これがありましたねぇ〜!グレコ NYS-65 のセンターに付いている DRY のシングル。以前のセンターシングルサイズ聞き比べ大会で、実はかなりのハイパワーシングルだったこいつ、そういえばリアで聞いた事がありませんでしたね。
 あら、いい音。ストラトだったらリアに付けたいけど、 GO と比べてどうかというと、やはり GO よりも細い印象ですね。パワー的には Fast Track 1 と同じくらいかな?これもあえて交換するには至らずか・・・(~_~;)。
 いや、実はこれが本命なんですけどね(^_^;)。ダンカン HotRails のネック用です。
 GO のフロントのパワーとシングルらしい高音から切り替えて、パワーが落ちず、オリジナルより太く、でも高音も抜けて欲しい・・・・、となるとこのネック用をブリッジに付けるのが良いのでは?とにらんでいたのですが、やっぱりコレかなぁ〜?これなら交換する意味があります。

 でも、元のオリジナルのリアもまだ捨てがたい思いがあります・・・。でも実戦配備となったら、HotRails-n に変更の可能性はアリであります。最後に歪みで GO と HotRails-n を聞いてみましょう。

 これはノーマルな一般的な歪みですが、あまり違わない様に感じられるかもしれませんが、エンベロープというか、アタックと実際に伸びている音の音量差というか、その辺りがちょっと違うんですよねぇ。 GO の方も、こうやってピックで強くはじいてやるとシングルならではのアタック感で、いい感じに歪んでくれるんですが、私のいつもの歪み(メタル系の歪みをあまり歪ませずに作っています)でタッピングなどになると、けっこう弾いてる感じが違うのでありました。

 とりあえずはノーマルなままのリアで少し弾き倒してあげようかと思っています。丸加スペシャル GO! に変身して皆様の前に出る時には、HotRails になっているかもしれませんけどね(^_-)。


 ついでなので番外ってことで、丸加スペシャル4号機でまだフロントとセンターを迷っておりますので、OBL と First Track 1 の試聴もここでやっちゃいますね。

 今のところフロントの第1候補はこの L-250 。シングルながら独特の音。リアが L-500 予定の丸加スペシャル4号機では組み合わせ的にはグッドと思われまする。
 ハイハイ、やっぱりフロント用ですね、コレは。でもノーマルすぎて、L-250 の強烈な個性の方が敷かれますなぁ〜。
 あら不思議!?。リアに付けた時は、L-250 より大きく太く聞こえた OBL ですが、フロントに付けるとちょっと存在感が薄いですねぇ。それだけ L-250 が強烈ってことかな?
 これで、丸加スペシャル4号機のフロントは、L-250 に決まりかな。(^○^)。センターはディマジオ Cruiser b でしょうね。

 


 さて、フレットもオッケーって事でブリッジの耐久テストってことで、毎日弾いてやっておりますが、アームの重さにちょっと不満・・・・。裏のスプリングは変えようが無いので、調整のしようがないのですが、アームの操作感って実はアームバーによってかなり変わるものだったりします。

 今付いているのは、手持ちでたまたまあった、サイズはストラト用と同じなんだけど、ねじ切りが無くてしかも・・

 先端にくぼみがあるうえ、取り付けの垂直部分に棒がでていて、それ以上入らなくなってるというちょっと変わった奴。ジャンクアームのまとめ買いかなんかした時に手に入れてたんだと思いますが、何用かはわからないけど、とりあえずこの GO にはぴったりハマっております。でも、サイズが普通のストラト用なのであまり長くないのですね。GO のオリジナルのアームはかなり長くてしかも独特のカーブをしている奴のはずです。

 上の真ん中のが今付いている奴なのですが、上のリッチーアムを使うとけっこう使い心地は軽くなってグッドなんですが、取り付け部分が 5mm でネジが切ってあるので、ブリッジの取り付けネジをいっぱいまで締めても、アームは固定されずプランプラン状態になるんですね。5mm 径でねじ切りの無いものだとウマク締め付けられるようであります。

 ならば、6mm のフロイド用のアームの根元のネジを削って、入るくらいに細くしてみようか・・・・(^_^;)。

 思い立ったら即行動!

 きれいには行きませんでしたが、上のような感じで・・・

 ぶじ取り付けられました。取り付け部分のキャップを回してゆくとちゃんと固定できるようです。操作感もまあまあ、使い慣れた太い 6mm 径ですので、めでたしめでたしと喜んで弾いていましたら、アーム位置を回すと、少しずつアームバーが抜けてきます・・・・(;_;)。ん〜〜〜・・・。

 まえにピッタンコだったアームを再検証してみると・・・・

 はは〜ん、あの差し込みの先端のくぼみの部分がちょうど良いストッパーになっていたようであります。あまりにぴったりのアームバーなんだけど、本来は何用なんだろう・・・?

 さて、じゃぁどうするか?この 6mm のフロイド用のヤツは現状ではこの深さまで差し込めないので、さらに削ってストッパー用に溝を掘ってやれば良さそうですが、そうするとアームバー全体の取り付けが低くなりますね。現状でも目一杯下げるにはけっこうアームの先端がボディー近くまで来るので、これ以上深く差し込むと使いにくくなりそうです。アームの曲がり具合をかえられれば良いのですが、6mm 径のこいつは、力技ではびくともしません・・・(~_~;)。

 んじゃぁ〜作るか!(^_^;)。

 ホームセンターに材料探しにいったらば、ステンレスの 5mm 径の棒が、500円しないで売っておりました。普通のストラトのアームとかは腕力で曲げた事があるので、コレなら曲げられるでしょう。

 とりあえず目一杯差し込んで、位置をマーキング、キャップを締めて固定される事も確認!

 で、ストッパーになりそうな部分にヤスリで溝を切り・・・・

 万力で挟んで、体重をかけながら曲げます!(^_^;)。百均でかった万力は悲鳴を上げておりますが、1m の長さのまま、えいやぁ!とやると曲がりました。

 試しに取り付けてみた所。1m のアームバーはすごく軽く動きます。(^_^;)。ここからさらに曲げて形を整えて・・・・

 金鋸で切断。断面をヤスリで整えて・・・・・・

 完成〜!!

 たしかオリジナルアームも、フロントピックアップあたりまで長さがあった様に記憶していますので、割とオリジナルに近いかも?曲げ方は細かい調整はできない力技ですので、まぁ、こんなもんでしょう。かな〜り、かるくいい感じに操作できる様になりましたよぉ!

 

 さ〜て、着々と使える道具へと再生されつつあります。残すは、ローラーナットとロックペグ、塗装、電気系では、センターを逆位相でミックスできる様にセンターオフの 6P のミニスイッチに交換って所でしょうか。

 意外と早く、実戦配備になるかもしれませんよぉ〜!

2009.05.15


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