はじめてのケーラー Kahler

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 アーム野郎の私ですが、その昔、フロイドローズと覇権争いをしていた、もう一つのアームシステム、Kahler ケーラー! コイツはまだに未経験でありました。

 現在は復刻版がいくらか生産されてもいるようですが、たまの少ない Kahlerは、オークションの中古でもけっこうな高値で取引されていて、手を出せずに(ださずに?)おりましたが・・・・。

 Kahler の刻印のない、バッタもの?が、比較的安値で出ていたので、手に入れてしまいました。

 Kahler もいくつかバージョンがあるようですが、コイツはフラットなボディーに付けるタイプですね。ふ〜ん、こういうつくりなのかぁ〜、としばらく眺めるだけで過ごしておりました。フロイドローズ用のギターにケーラーを取り付けるには、ボディーのザグリからやらなきゃないし、まぁ、何か安いストラトでも手に入ったらチャレンジしてみるかぁ?と、思っていましたが・・・

 ケーラー用ザグリのボディーが、お安く手に入ってしまいました。

 GRECO の JJ-1 のボディーですね。とりあえずブリッジだけ付けて、ほ〜、操作感が軽いねぇ〜、等と確認して、またしばらく放置。

 あとは、ネックがあれば、楽器として完成はするのですが、この JJ-1 は、ミディアムスケールの 24 フレット仕様でありまして、手持ちのネックでは合うものがありませんでした。

 ケーラー仕様の当時のメタル系ギターって、だいたいがミディアムスケールに、ピックアップセレクターも3個のミニスイッチ、っていう仕様が多かったみたいですね。

 

 と、そうこうしているうちに、グレコの BOM-65 のネック、というのをオークションでゲットいたしました。

 BOM-65 は、JJ-1 の後、次第にフロイドローズに移って行く頃のモデルかな?。ただネックのヘッドロゴが "DVICE" がない、"GRECO"だけなので、KS-65 ではないか?ろも思われるのですが、ネック裏にはちゃんと BOM-65 とスタンプがあるので、やはり BOM-65 なのでしょうね。

 まぁ、型番なんてどうでも良い事でして、製造時期が近いモデル同士だけ合って、ネックポケットは、ネジ穴の位置もぴったり!

 さらに、このネック、ロックナットは付いてこなかったのですが、これまた製造時期の近い、私の愛機、NYS-65 から外していた、グレコのオリジナルの、G-FORCE のロックナットがぴったりでありました。

 さすがにネックの太さが違うので、裏から閉めるネジは、上のように飛び出しましたが、切り落として、長さを合わせました。

 

 ということでぇ〜、いよいよ弦を張って、ケーラー初体験であります。!!

 いや〜ケーラーはともかく、白いボディーにメイプル指板のネックって、美しいわぁ〜!

 で、弦を張ってみると、ブッリジのサドルを目一杯上げないとない感じ。

 元々のネックは、ジョイント部分がもっと薄いやつなのかな?とりあえず・・ 

 ジョイント部分に入っているスペーサーをネック側にして、取り付け角度を少し調整。とりあえず、弦高等はよいかんじ・・・、しか〜し・・・(>_<)。

 アームをダウンから戻した時と、アップから戻した時で、チューニングがまるで合わないっす・・・・・

 つまりブリッジのニュートラルの位置が安定しないって、事ですね。上の写真くらいのずれがあります。各弦、半音から一音くらいずれちゃうので、楽器としては使い物にならない状態であります・・・・。

 ニュートラル位置が安定しないってことは、どこかに摩擦がおきてて、弦とスプリングの張力が釣り合う地点がずれる、と言う事。バラしてみますかぁ〜(^_^;)。

 

 もちろんケーラーをバラすのははじめて。ふむふむ、とその構造を確認。

 上の穴が回転軸の部分。ん〜確かに少し汚れてはいるが・・・。

 と、各部を清掃していると、軸の受け側のキャップ上のパーツが、ブロック部分から外れました。右のネジが、この受け部分の穴に差し込まれて、回転軸となっているようです。私はまた、ベアリングとかでも入って、摩擦を減らすような機構になっているのかなぁ?と、想像していたのですが、コイツはかなり単純な作り・・・。そして、ここが簡単に外れるようじゃ、いろいろと摩擦が起き、ニュートラル位置は狂うわなぁ・・・、ん〜、"Kahler" の刻印無しのバッタものだからなぁ・・・。

 

 また、ブロックの前側・・

 ここは、サドルの後ろと接する所なのですが、傷やらサビやらがあるので、サドルの後ろが当たって摩擦が起きてるのかも?と思い・・・

 サドルの後ろを少し削ってみたりしましたが、チューニングが安定しないのに変わりは無し・・・(;_;)。

 回転軸の部分に、グリスのナットソースなどを塗ったりすると、いくらか狂いは少なくなるものの、使っているうちにまたすぐ、狂いが大きくなってきますので、こりゃダメですねぇ。

 


 

 と、一旦はケーラーを諦め、そのままの状態で、またしばらく放置しておりました。

 アームを固定しちゃって、ストップテールピースのギターとして使ってもいいか?いや、このメイプルのミディアムのネックはもったいないから、なにかこのネックに合うボディーを探そうか?・・・・などと、ぼんやり過ごしておりましたが、・・・

 

 ジャーン!!

 今度は、ちゃんと"Kahler" 刻印入りのブリッジを手に入れてしまいました。しかもグレコ JJ-1 からの取り外し品って事でしたので、このボディーには純正になります。

 

 今度のはバラしていませんが回転軸部分を見てみると、まえのバッタものとはあきらかに違う作りになっているようであります。

 また、サドルの形状も違ってますね。本物のケーラーでも、どちらのタイプもあるようですが、新しいのは、ストラトのように、サドルを前後させるネジが、一つずつ出ているタイプですが、前のバッタものは・・・・

 サドル後部を横方向にある心棒にねじで固定して止めるタイプでした。レスポール用のケーラーなんかは、こっちのタイプだったかな?

 

 で、とりあえず、ブリッジを装着してみると、ハイハイ!今度はばっちりです。フロイドローズに比べれば、ニュートラル位置の制度は、やや劣るのかもしれませんが、まあ実用になるレベルで、チューニングは狂いませんでした。(^O^)/

 

 となれば、ピックアプを載せましょう!

 当初の計画通り、赤いダンカンのシングル、2発です!

 フロントは、Duncan の STK-S2n リアは、STK-T2b 。この濃い赤の2発のスタックタイプのシングルです。

 と思ったら、リアの音が出ない・・(;_;)。抵抗値もでないので、保管しているうちに断線しちゃったみたいですねぇ・・・・。でも、ダメ元で巻いてあるテープを剥がしてみたら・・・

 断線箇所を見つけられたので、なんとか修復!

 無事配線完了!と、弾いてみると、アレ?前に試聴したときと比べると、ちょっと抜けが悪い、特にリア。もっと高域がギラっとしてたはずだが、断線の修復に失敗したか?・・・・、と悩んでいましたが・・・

 ボリュームやトーンは、ボディーについて来たものをそのまま使っていたのですが、ポッドが 250k Ωなのね? "G" マークからしてグレコオリジナルっぽいですが、スタックシングルは抵抗値が高く、特にリアの STK-T2b は、20kΩ以上ありますからねぇ。

 で、ポッドを手持ちの 500kオームに交換。トーン回路も外してしまった所、ハイハイ、あの音になりました。前に「 DUNCAN は直結家使うべし」の所でも書きましたが、やっぱりダンカンは、回路の抵抗値で、高域の抜けがけっこう変わりますね。

 電気回路もオッケーで、これで即戦力ではありますが、S-S-H のザグリなんで、センターがちょっと寂しいですね。ミニスイッチの穴もまだ2個空いてますし・・・

 というわけで・・・・

 ははぁ、やっちまいました。丸加スペシャル2号機と同じように、光るピックアップを付けてしまいました。オンザロックスでは、今後も赤ジャージが定番となるようですので(^_^;)、だと、白いギターの方が良いですからねぇ〜。

 

 さて、ここで問題がまた一つ発生。

 弾いていると、ボリュームのつまみに右手が触れて動いてしまう・・・・。いや、J.T. 君の様な特殊なピッキングスタイルではないのですが、ボーリュームのつまみの位置がね・・・

 リアのピックアップの位置と比べてもらえると解りますが、ずいぶんと、前よりでしょ?ノブを小さいものにしたりもしてみましたが、やはり手が当たる・・・。

 これは、ケーラーのアームの出所との関係からかな?フロイドローズ系だと、アームバーの後ろから指を回して、ボリューム操作をする事が多いですが、このケーラーでアームバーの邪魔にならない所って事でこの位置になっているのかもしれませんが、ミニスイッチ3個との関係もあるかもしれません。

 いずれによ、演奏に支障があるので、ボリュームをトーンの位置に移動。

 私的には、この位置の方が、ピッキングしながらだとちょっと遠いけど、まぁ、いじりやすいですね。

 さて、上の用にまだ案が2個ほど空いておりますが、ここに光り物を仕込むかどうかは・・・・?今後の課題・・・?(^_^;)。

 


 

 さて、はじめてのケーラーブリッジの感想ですが、弾いた感じで一番違うのは、もちろんそのアームの軽さです。

 アームがフニャフニャなのは、てこの原理での支点、力点、作用点のバランスのためですね。

 

 そしてもう一つ、フロイドローズとの大きな違いは、サドル自体は動かないため、アームを動かしてもフロイドローズのように弦高が変わらない!って所ですね。これは、こっちの方がやっぱり弾きやすいし、アームも操作しやすいです。

 それと、これもサドルが動かないため、ニュートラル位置が、どこでも良いので、フロイドローズみたいにニュートラルのシビアな位置合わせをしなくて良い、ってのも利点かな。

 

 難点は、ニュートラル位置の精度、というのがありますね。最初のバッタものが、まったく使い物にならなかったように、摩擦を極力減らすという、機械としてのシビアな精度が要求されます。フロイドローズのようなナイフエッジで釣り合ってるだけって方が、簡単にニュートラルの精度が上がりますね。ケーラーが次第に勢力を落としていったのは、作る側の都合やコストの問題も合ったのかな?と、想像されます。

 あとは、難点かどうかは人によって違うかと思いますが、アームバーの取り付け位置と、軽いが故のアームバーの稼動幅も、ありますね。てこの原理ですので、軽い力で動かすには、その分、大きく動かさねばなりません。
 また、軽い力で動くので、質量の大きい太いアームバーは、チューニングが不安定になりますので、フロイドローズのような太いアームバーは、やめた方が良いですね。

 


 

 ともあれ、我が家で初のケーラーギターが完成して、ここの所弾きまくっております。

 アームの軽さと、シングル2発ってことで、音や操作感は、ムスタングに近いかしら?その割には、かなりパワフルなリアの音がしますが・・・・(^_^;)。

 何よりルックスと、ミディアムスケールのメイプル指板が、とってもお気に入りの1本になったのでした〜!

 

2011.09.23

 


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