こいつは本命!赤いキルトが美しいフェルナンデス

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 前ページでは、ピックアップの聞き比べをして、ギターなんて何でも良い!という事になってしまいましたが、(^_^;)・・、とりあえずリアにEMG81、センターにEMG-SAを搭載したフェルナンデスは、フロントが空っぽのまま、新しいアクティブピックアップの到着を待っておりました。

 オークションにEMGの出品はいっぱいある事はあるのですが、皆一様に高価なもので、なかなか手に入れられずにおりましたが、フェルナンデスのFGIのシングルが2個セットで 4,300円というのを落札いたしました。2個はいらなかったのですが、これでもEMG-SA 1個よりかなり安いんですよ。

 さらに、EMGの"89"を4,500円という格安で、落札できてしまいました。この"89"は、シングルコイルにタッピングできる機種なのですが、ホームページの解説によれば「シングルコイル時は「SA」のサウンド、デュアルコイル時は「85」に近いサウンドになる」とのこと。ホントなかぁ〜?と思いつつも、5千円以下でEMGを手に入れられるのはまれな事なので、思わずゲットしてしまいました。

 

 さあ、ではまた、いろいろとピックアップをとっかえひっかえして、音を聞き比べてみましょうか!

 まずはフェルナンデスのF.G.I.

 フロントに付けるには、ケーブルがちょっと短いので・・・

 上の様に継ぎ足しました。ちょっと長過ぎ?

 そして、89です。

 「I F」とありますので、96年製であります。ケーブルがソケット式になる前のモデルですね。

 さて、シングルとハムバッキングを切り替える事ができるという事ですが、

 なんと!5芯シールドになっております。どれをどうつなげば良いか?さっぱりわかりませんね。でも大丈夫!こちらのサイトにちゃんとワイアリングが載っております。

アクティブピックアップですので、ピックアップのなかに電子回路が入っている訳でして、普通のパッシブみたいに、テスターで計って当たりをつける、何てことはできないですねぇ。

 アクティブピックアップのポッドは、25kΩ、と相場は決まっているのですが、25kΩのスイッチ付きのトーンポッドなんて持っていませんので、手持ちの250kΩのスイッチ付きポッドに配線します。多分トーンの部分なら250kでも大丈夫だと思うのですが、とりあえずトーンは配線せずに、スイッチだけ配線してつないでみます。

 リード線の色だけが頼り!間違えない様に同じ様に配線しました。

 いろいろ付け替えて実験しますので、とりあえず仮止めで配線。

 

 いざ!試聴!使用機材は、前ページと同じ、BOSSのプリアンプです。前回と全く同じにはセッティングにはできませんが、イコライザーはすべてフラットで、クリーントーンとディストーションサウンドを試聴してみましょう。配線を変える前に、EMG-81とリファレンスにグレコの音を録音しておきました。

クリーン
ディストーション
ハイハイ、まあまあ普通のハムバッキングですかねぇ、パワーもそこそこ、ただ、歪ませた時の倍音の出方は艶っぽいですねぇ。特にソロになるとそれが際立ちます。中音域に癖があるのかな。
前ページでもテストした81。ハムバッキングながら、高音域がぱりんと出ます。クリーントーンでは、ハイパワーながら、グレコと比べると、格段に音の分離が良いのが、わかるでしょ。歪ませた時の倍音の出方はフラットですねぇ。フラットすぎて特徴が無いか?また、低音域が足りない感じがするんですよねぇ〜。
まずは、ハムバッキングモードで。基本的には81と同じ傾向ですが、こちらの方が派手な印象がありますねぇ。そして81で物足りなかった低音も、こちらの方がちゃんと出てます。歪ませた時の6弦の音量が、81とはかなり違います。

 うんうん、リアは"89"で決まりですね。(^○^) EMGの載った2ハムの機種等では、フロントに81、リアに85という組み合わせが多いようで、確かに低音域がカットされ気味の81は、フロント向きかもしれませんね。

 

 さて、続いてはシングルコイルで聞き比べです。

 フロントとセンター、を入れ替えて、EMG と F.G.I. と、どっちにどっちを付ければ良いのか探ります。

クリーン
ディストーション
ん〜、どちらもフラットでクリアな音ですが、微妙にキャラクターが違いますねぇ。FGIの方がちょっと荒々しくて男らしいかな?個人的には、EMGの透明感のある感じに軍配!歪ませときのピッキングのニュアンスの出方もEMGの方に部があるような・・・(^^ゞ
ほっほ〜、これは面白いですねぇ。センターだと、FGI の方がクリアな印象。歪ませても、FGIが"ねばる"様な感じがあります。

 という訳で、ピックアップの配列は・・・・

 フロントにEMG-SA、センターにF.G.I.シングル、リアはEMG-89 という事に決定!

 そうそう、こんだけ高音がきれいに出るアクティブピックアップですから、ハーフトーン等もさぞや・・と思って試してみると・・・・ガーン!センターのFGI、逆相です。(T_T)

 おいおい、フェルナンデスさんよぉ〜。こんなところで自己主張しなくてもいいんで無いの?EMGとF.G.I. は、共存できない様にしている訳だねぇ〜?

 パッシブだったら、ホットとコールドを入れ替えて配線しちゃえばいいのだけれど、アクティブはそうはいかないですよ。なにしろ信号線のコールドが電源のアースもかねてますからねぇ。なかも開けられないから、磁石をひっくり返すなんて裏技もできないし・・・。
 ホットとコールドを逆につないでも音は出ないだろう・・。下手すりゃピックアップ壊しちゃうよ。・・・・と言いつつも一応試してみたりして・・・・・
 結果は、音は出るには出たけど、すごいこもった音が小さく出るのでありました。

 う〜む、どうするかなぁ?まぁ逆相でもハーフトーンでなければ、とりあえず支障は無いか?ウン、どうせハーフトーンなんて、わたしゃ滅多に使いませんからねぇ。ハーフトーンが欲しけりゃ他のギターを使えば良い訳でして・・・・(^_^;)

 というわけで、5段になっている、ピックアップセレクタースイッチを3段に交換しちゃう事にしました。昔は5段スイッチの方が珍しかったのですが、いまは猫も杓子も5段になっちゃってますね。実は、シャーベルですが、コイツはスリーハムバッキングなので「5段スイッチはうっとうしいなぁ〜」と思ってまして、青木楽器さんで、made in U.S.A. の3段スイッチ(新品)を入手しておりました。

 ところが、いざシャーベルに取り付けと思ったら、アーチドトップのシャーベルは、ふちの方はボディが薄くなっておりまして、このスイッチは高さが入らず取り付けられないでおりました。へへ、という訳で、このスイッチはこちらのフェルナンデスに、取り付けであります。

 ん〜、やっぱり3段は使いやすいですねぇ。5段だとフロントからリアに切り替える時など、失敗してハーフトーンの位置に行っちゃったりする事がよくあるんですよねぇ。

 さあ!これでこのギターは完成です!

 あ、そうそう、トーンのポッドですが、250kΩで配線してみましたが、とりあえず聞いた感じでは問題なさそうです。FGIでも今度はちゃんと効きます。

 3本で5,250円で買ったジャンクギター、お目当てはこのフェルナンデスでした。小さい写真しか載っていなかったオークションのページでしたが、私の感は当たったようで、なかなかアタリのギターでしたよ。(^○^) ネックフレットの状態も非常に良く、かなり弦高を低くしても、ビビリやチョーキング時の詰まりなども無いんですよねぇ。調子にのってうんと低くセッティングしたら、普段弦高の高い私には、かえって弾きにくくなっちゃって戻しましたけどね。
 フロイドローズも、プロタイプなんですが、最初からプロタイプ用にザグってあるボディーなので、あとから付けたシャーベルのプロタイプとは違って、アップもものすごく上がります。ブッリジがあたる前に、弦高が下がってフレットにあたっちゃうため、目一杯までは上げられないくらいです。それでいてアームは滑らか&狂わない!これにアクティブピックアップを載せたのですから、こいつもかなり最強のアイテムになりました。あ〜どっかステージで使ってみたいですねぇ〜。どこからかヘルプの依頼はないかなぁ〜?

 

 今回初めてアクティブピックアップを体験した訳ですが、その周波数特性のフラットさ、ノイズの少なさ、そしてその高出力には、すっかり驚かせられました。80年代に大ブームになったのもわかります。ただ今はあんまり流行ってないですよねぇ〜。パッシブの方も進化して低ノイズながら高出力&高域が出るタイプが、出て来たためでしょうが、なんのなんのアクティブはアクティブでそのあまりの癖の無さが、逆に個性と言えば個性になっているんじゃないでしょうか。81とF.G.I.のシングルとハムバッキングと、一つずつ余ってるしなぁ〜。もう1本くらいアクティブのギターがあっても良いか?

2005.10.19


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