普通にジャンク再生!Fernandes FR?

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 丸加スペシャルの制作とかではなく、久々に、普通にジャンクギターの再生作業であります。

 今回ベースとなるのは・・・・

 あれえ〜?どっかで見たような・・・・、丸加スペシャル4号機のベースになったあのピンクのフェルナンデスと同じ様に見えますが・・・(^_^;)。久々に「この値段じゃ落札できないだろう・・」と思って入札してたらば、落札してしまった完全ジャンクのボディーであります。あのピンクのフェルナンデスと同じかと思いきや、こちらはミディアムではなくロングスケール。ブッリジのザグリなども微妙に違いますが、一番の違いは・・・

 ボディー裏に、電池ボックスが付いていたと思われる穴があいております。アクティブの F.G.I.が載っていたのか、アクティブイコライザーでも付いていたのかは、不明でありますが、丸加スペシャル4号機の元のボディーよりも、少しグレードが上のものと思われます。

 意図せず手に入れてしまったギターではありますが、丸加スペシャル4号機に仕立てたため、余っているパーツがありますので、これに移植すれば、一応普通に使えるギターになるのでは?と思い、修行のためにリペア作業をしてみたいと思います。

 完全ジャンクという事で、パーツ類は、ナットの受け側とブリッジのスタッド以外は、いっさい何も付いていない状態での入手でした。そして・・

 上の様に、塗装はかなりハゲチャビンです。もし塗装をはいでみて、木材の状態が良さそうなら、オイルフィニッシュかラッカーでのナチュラルとか、そんな塗装の練習でもしてみましょうかねぇ。

 とはいえ、まずは楽器としてちゃんと使える状態かどうかが問題ですね。

 フレットの減りはさほどない状態。低フレット側に少し弦の跡などが見られますが、それほどひどい状態ではないです。

 一応、定規などあててフレットチェックをしてみますと、数カ所、気になる所がありました。減ってるわけではないけど、デコボコがあります。

 で、一応気になるハイフレット側を、軽くすりあわせしておきました。本番は弦を張ってみてからですけどね。

 で、フレットは錆びてるというわけではないですが、長年使われてなくて曇ってる感じでしたので、いつもの通りマスキングテープで指板を保護しながら、フレットを磨きます。

 24フレット磨き終わったら、指板は定番のオレンジオイルで仕上げておきます。

 で、上のような感じ荷なりました。見た目的には悪くない状態です。

 ペグは GOTOH 製、ピンクのフェルナンデス(紛らわしいですねぇ、丸加スペシャル4号機の元の方)に元々付いていたヤツです。

 ロックナットのキャップも欠品でしたが、これも先代のピンクのフェルナンデスから移植しました。フェルナンデスのこの細身のロックナット、フェルナンデス以外では見た事がない細さで、他と互換性がないので、これが手持ちであるのは、助かりましたねぇ。

 お次ぎはブリッジ。これも先代のピンクのフェルナンデスからそのまま持ってきました。ただ、このボディーはザグリがけっこう深いです。そしてザグリの後ろ側の空間も広いですねぇ。たぶん違う形状のブリッジが付いていたと思われますが、まぁ、機能としては特に関係ないので、これを使いましょう。問題点は、弦を全部緩めてブリッジが一番後ろに倒れた状態だと、6角レンチが入れられなくなりますので、弦交換の時は、ブリッジプレートの下に布などを挟んだ方が作業がしやすくなると思います。

 試しに手持ちのタケウチ製の Floyd Rose ライセンスのものを載せて見た所、プレートが大きくてこのザグリには合いませんでした。フェルナンデス製の別な形状のが付いてたのかなぁ〜?

 お次ぎは裏のスプリングボックスですね。あ、ブリッジのサスティーンブロックの高さはちょうど良い感じでした。スプリングのハンガーですが、これもギターによってまちまちで、ネジの間隔が合わなかったりする事がよくあるのですが、上の様になぜか豊富にある在庫から、合うものをチョイスして取り付けました。

 お次ぎは、電気系と参りましょうか!

 ピックアップは上のフェルナンデス製の S-S-H のものを載せたいと思います。

 このピックアップは、とても高音域が出るタイプでして、パワーはめちゃくちゃハイパワーというわけではないのですが、とても抜けが良いため、歪ませてもけっこう音が立つ感じのヤツで、先代の丸加スペシャルへの改造直前には、こいつを乗せておりました。

 ハムバッキングの裏には GOTOH JAPAN の刻印があります。さすがセットになっているだけあって、フロント、センター、リアハムと切り替えてもとても違和感無くバランスよい組み合わせでした。

 配線キャビティーは、先代同様、非常に狭く最小限の穴があいております。サーキットも先代のものをそのまま流用いたしました。普通の 1 VOL. 1 TONE であります。この狭いキャビティーだと、アクティブサーキットが入っていたとは考えにくいですから、あの電池ボックスは、F.G.I. 用だったのかな?

 で、あっという間に完成〜!

 弦を張ってネックやフレットの状態を確認すると・・・・、あらけっこう順ぞりですねぇ。(^_^;)。

 トラスロッドはけっこう余裕があるようですので、少し締めては放置、少し締めては放置・・・で、10日間ほど立ちました。ネックのそりはちゃんと落ち着くまでけっこう時間がかかるんですよね。短気に一気に締めると、後で締めすぎててまた戻して・・・、ってな経験があります。

 で、トラスロッドをいじっている間暇ですので、裏のふたを作りました。先代のフェルナンデスとまったく同じサイズでしたので、そいつから型を取って削りました。お手本があると作業が楽ですねぇ。上の2つ、上がオリジナルで、下の方が自作です。

 上の様にぴったりハマりました。そうそう、アウトプットジャックも先代からいただきました。

 さて、ネックも落ち着いてそりはほぼ良いようですので、フレットチェックと参りましょう。

 まあ、普通に弦を張って気になる所を調整すれば良いのですが、私は一度弦高を極端に低くした状態でチェックしてます。そうすると完全に音が出ない所とか、ちゃんと音が出る所とかが、はっきり差がわかるので、チェックしやすいです。で、上の様に気になる所をマーキングして、擦り合わせをしました。

 

 で、まぁまぁ、いい感じの所まで来たのですが、6弦の上の方、15フレットあたりから上が極端に弦がフレットに当たって上手く振動できない感じなのですねぇ。ん?6弦側だけがそってるのか?ねじれてる?でも5弦は大丈夫だし・・・・と思って、あらためてフレットをよく見てみると・・・・・

 6弦側のフレットの端がちょっと浮いている感じです。指で強く押してやると隙間が変わる・・・。

 ありゃ、フレット浮きか?と思っているとさらに・・・・・指で押してると、指板とネックの隙間も変わるぞ!持ち上げてみたら・・・・(;_;)。

 いやぁ〜ん!指板がはがれかけておりますぅぅぅ(~_~;)。

 

 さあて、どうしましょうかね? 一番簡単な解決方法は、ネックを取り替えてしまう事ですねぇ。幸いうちの部屋には使えそうな、24フレットロングスケールのネックが2〜3本、転がっております。

 しか〜し!ここは一つ、修行のためこの指板はがれとフレット浮きの補修にチャレンジしてみようじゃありませんか!(ホントに出来るかどうかはわからないけど、ダメだったら素直にネックを取り替えます。)(^_^;)。

 

 さあ、新たなリペア領域に入ってゆけるのか?続きを待たれたし!

2009.07.15


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