普通にジャンク再生!Fernandes FR? |
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ずいぶんと間が空いてしまいましたが、完成編でございます。
塗装失敗してるうちに冬が来て夏が過ぎ・・・・、2年越しになっちゃいましたねぇ。
塗装に関しては、以前にやったミニストラトと同様の仕上がりを目指す事といたしました。いや、バーナーで焼いたりはしませんが・・・(^_^;)。茶系の染色をした上で、シースルーレッドを重ねていこうと思います。
と、その前に・・・、K店長から「白いピックガード」というオーダーがありましたので、ピックガードの制作から、レポートしたいと思います。
もともとピックガードのないディンキー風の FR ですが、とりあえず、家にころがっているストラト用のピックガードを載せてみました。
ふむふむ、ネックポケットやカッタウェイ、フロントPUの一あたりはだいたい近いのね。
で、ボディーの写真を撮って、パソコン上でデザインを考えます。
ピックアップはリアハムのみなので、PUセレクタースイッチの穴はピックガードで隠せますね。
で、出来上がったら、実物大でプリントアウト・・・・。
ボディーに重ねて見ると、上のような感じ。行けそうな気がするぅ〜。
このプリントアウトを切り抜いて型紙にし、塩ビ版に型を写し・・・。
半田ごての先に付けたカッターで、大雑把に切り抜き、あとは現物と合わせながら、ヤスリで整形です。
で〜・・・・・
こんな感じになりました。ネジが付くとカッコがつきますねぇ。Ibanez RG 風かしらん?
仕上げが雑ですが・・・・・、ネジ穴は面取りして、ネジ頭が入るようにしております。
ついでに・・・
上のようなものも作りました。透明なのは、フロントとセンターのピックアップキャビティに取り付ける電飾のベースです。今回は例の百均で買った電飾を使うので、透明なのです。右の白いのは、ボディー裏の電池ボックスのふたです。
さあ、それでは塗装へと参りましょう!
まずは、ボディーを茶系に着色します。
上のマホガニーの着色剤を・・・
布で擦り込み擦り込み・・・・・
こんな感じになりました。おー、ホントにマホガニー色ですねぇ。
お次ぎは目止めです。
今回は、赤砥の粉に、うえの着色剤と同じものの「赤」を混ぜてみました。上手くいくかなぁ?
ハケ塗りして、ペーパーをかけましたが、ペーパーがけが雑で、所々削り過ぎ・・・・・
フラットなトップで、けっこう角があるので、そういう所は削りすぎて下の木の色が出ちゃいました。
で、再度、マホガニーの着色剤で補正して・・・・
上のような仕上がりになりました。けっこうムラがある感じですが、シースルーレッドをかぶせると、それがけっこう味になって、高そうな仕上がりになる・・・・・?はずです。(^_^;)
表面のアップは下のような感じです。
赤や黒っぽいのやいろいろ混ざってる感じですねぇ。
では、例によって、爪楊枝、ティッシュ、紙、マスキングテープを駆使して、ネジ穴やらネックポケットやらをマスキングします。
まず最初に塗るのは・・・・
木工用プライマーですね。砥の粉で目止めはしてありますが、一応念のためです。
上がプライマーを吹いた状態。
続いてはサンディングシーラーなのですが・・・・。
今回、試しに上の水性を使ってみました。さて、どうかな?
ありゃ〜、これ、ハケ塗りするの難しいですねぇ。(;_;)。
細かい泡がすぐ出来ちゃうし、ゆるくて流れやすいし、油性の方が扱いやすかったですねぇ。でも、サンディングシーラーですので、九死に一生?(^_^;)。
はい、ペーパーで削る事が前提ですので、削ってみてヤバそうな所は、小さい刷毛で修正→さらに削り、と繰り返して、なんとかなったか・・・・・と思ったのは甘かった・・・・(>_<)。
やっぱりこの水性は、粘度が低く、ゆる〜いので、角とかとんがってる部分にはなかなか上手く盛れなかったようで、不注意にサンディングしてて、下の木まで削っちゃってる所が何カ所か・・・・ (~_~;)。
スポッティングで、またマホガニー、プライマー、サンディングシーラー、と細かくやり直し・・・。ん〜、この行程で数ヶ月かかったかも?(まぁ、毎日じゃなくて、暇な気が向いた時だけやってですけどね)
と、なんとか下処理までごまかしごまかしながらも終了。いよいよ朱入れでございます。
いつものキャンディカラーのシースルーレッドです。
これは、なんとかうまいコト塗れたかな?やっぱり缶スプレーは楽ですねえ。ハケ塗りは、塗料の事を解った上で修行を積まないとダメですねぇ。
そして・・・
いつものウレタンで、クリアの被せですね。これも1日1回スプレーして・・・、ってな感じで、かなり長い時間をかけて重ね塗りいたしました。
塗装の合間には、他の小物の制作も・・・・
ヘッドのロゴは、K店長モデルですので、屋号のロゴを、いつもの丸加マーク同様、ゴールドの紙を切り抜いて作りました。
電飾も上のような感じで制作。今回はフロント&センターのシングルに6個ずつの白の LED を。そしてそのキャビティー内に、例の百均の電飾を入れて、白 LED のバックでオレンジっぽい小さめの LED が交互に点滅する、ってな仕様。キャビティー内にはアルミホイルを入れて、オレンジの方が反射して拡散するようにいたしました。
実物は・・・・、オンザロックスのライブで見てね〜!
そうこうしているうちに、クリアの被せは終了。耐水ペーパーでの水研ぎです。
そして、楽しい楽しい、コンパウンドでの磨きです。
そして、ピックガードと伝送系のパーツを取り付けてみると・・・
上のような感じ。まぁまぁ、予想通りの色味になりましたねぇ。赤なんだけど茶系の渋め、K 店長さんのお好みに合うとよいのですが・・・。
裏面には、ESP のアーミングアジャスター。
K店長さんは、アーム未体験ですので、いきなりのフローティングは、何かと難しいので、目一杯バネを強くして、ほとんどアップは出来ない、ダウン専用なくらいに調整いたしました。たぶん、弦切れしても、ほとんどチューニングは狂わないと思います。
取り付けるブリッジも・・・
これもアーム初心者向けってことで、弦を切らずに後ろから通せるタイプのものです。フェルナンデス製っぽいけど、Head Crasher の刻印はなくて、フロイドライセンスの刻印のみのもの。
念のため、ブリッジ後ろのザグリにもゴムを貼っておきました。アーミングアジャスターは、こんなに出っ張っております。
さてさて、ではピックアップも含めて、配線などの仕上げ・・・
コントロールは、ワンボリュームのみ。
トーンの位置に取り付けた、上の銀のトグルスイッチは、電飾のスイッチです(^_^;)。on-off-on のスイッチで、片側だと普通に白の LED が点灯。もう片側だと、白とオレンジ系のが交互に点滅、という仕様になっております。
ペグやロックナットも取り付けて、いよいよボディーと合体・・・・・
弦を張ってみると・・ん?23、24フレットだけが異常に高くなってる・・・・??
原因を探って見ると・・・・ハイハイ、ピックガードが厚くて、指板のつばだしの所がぶつかって、持ち上がっちゃってました。あぶないあぶない、また指板を剥がしちゃう所でしたねぇ。
ネックのジョイント部分にスペーサーをいれて、
紙一枚くらいが入るくらいの隙間を確保。無事対処出来ました。
さあ、いよいよ完成か?と思ったのですが・・・・
ありゃ、電池ボックスの蓋だけ、白いですねぇ。間が開いて忘れてしまってましたが、裏蓋は黒で作ってたんですねぇ。
新たに黒で制作!
そして、ヘッド裏には、
レンチホルダーも付けました。河合楽器の閉店の時に安く買ったやつが手持ちでありました。
あとは、
ネックをコンパウンドで軽く磨いて・・・・・
完成で〜す!
お〜、思いのほか、かっこ良くなりました!白ピックガードもいいもんですねぇ。完全にデザイン上の飾りでピックガードを付けるってのは、アリですねぇ。(^O^)
色味は、ボディーよりヘッドの方が少し明るい赤になってしまいました。木の材質が違うので、着色剤の染み込み具合が違ったためだと思われます。
では、音です。
今回はリアハム一発だけですが、取り付けたハムバッキングは、丸加スペシャル4号機へと変貌した、フェルナンデスの、S-S-H だけど、シングルがシングルサイズハムで、3ハムバッキングだった、あのピンクの FR のリアに付いていたもの。3ハム仕様ということで、リアハムはかなり強力なのが付いていまして、抵抗値 16kΩほどで、超ハイパワーなやつです。
試聴の比較は、GIG MAX で。歪みは、私が常用している、中音域にクセのある、ちょっと変なやつで。
GIG MAX Fernandes クリーンで 私の変な歪みでご機嫌に試奏なかなか良いでしょ!高音のきらびやかさは、 GIG MAX には及びませんが、パワーでは上回っておりますねぇ。そのパワー故、歪みではかなりの迫力&ロングサスティーンですねぇ。 アームもダウン専用のセッティングではありますが、いい感じに使えるようになっております。
このギターは、作業開始が 2009 年の夏でしたので、2年もかかちゃいましたが、指板剥がれの補修やら、塗装実験やら、色々な経験が出来た作業でした。普通にただジャンク再生のつもりでしたが、途中からは、K店長モデルとして仕上げる事になり、これまた楽しく作業出来ました。先日のオンザロックスのライブで、さっそく使っていただいて、本当に、ありがたい事でございます。
さあ、懸案のコイツがやっと完成しましたので、お次ぎは・・・・・、アレ、かなぁ?(^_^;)
2010109.08