Intel iMacが、来ちゃったよぉ その3

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 お待たせいたしました。ではでは、皆さん興味のある「Intel Core Duo」は速いのか?ってな検証に行きましょう!

 これは、単なる個人的な印象ですが、CPU以外の部分、特にハードディスクとビデオカードが速い!と感じます。ハードディスクは、Serial ATA 250G、ビデオは、PCI express のバスにATI,RadeonX1600 128MB が装着されています。全体的にきびきびした足回りの良さを感じます。

 さて、比較対象は、現在の仕事でのメインマシン、OS X 10.3.9 のPowerMac G4 1.25G/Dual であります。OS もアプリも、バージョンが違ってたりしますので、あくまで目安的なものでございます。その点、ご考慮願いまする。m(__)m

 

Final Cut Pro 篇

 Intel Mac の登場で、Final Cut Pro には、Universal 版へのいろいろなアップグレードパスが用意されました。実は私、Ver.4 からアップグレードをしていませんでした。(特に新しいバージョンにする必要性がなかったもので・・)現在のバージョンは、5.1。しかも今は、Final Cut Proの単体はなくなり、Final Cut Studio という統合パッケージとなっています。Universal 版にかこつけて、お得にアップグレードが出来てほくそ笑んでおりまする。(^○^)

 仕事用のG4 Dual を、OS X 10.3.9 で止めていたのも、Final Cut を ver.4 で止めていたというのが理由でありました。これで安心して Tiger に移れますねぇ。ところが、届いた Final Cut Studio を空けてみてビックリ!

DVDが9枚です。うち2枚はTutrial なので、いいとしても、インストール条件を見ると、すべてのアプリ&テンプレートなどをインストールするには、42G 必要だと書いてある・・・、(>_<)。空き容量20G少々の G4 Dual にはインストールできませんねぇ。という訳で、OS のバージョンに加え、Final Cut のバージョンも違う状態での比較でありまする。

 パフォーマンスの比較に用意したのは、Live Type のテンプレート。(このムービーはこちらからどうぞ)これを Final Cut Pro に配置して、レンダリングに要した時間を計りました。せっかく Final Cut Pro での作業ですので、結果もムービーで見ていただきませうかねぇ。下の画像をクリックしてね。

※400%の早回しをしております。

 ふむふむ、約2倍弱って所ですね。ということは?G4 Dual が1.25GHz、Intel Core Duoが2.0GHz ですので、ほぼクロック比と同じか?CPUとしてはG4並という事でしょうか?

 

Logic Pro

 続いては仕事の本命、Logic Pro でございます。とりあえず、同じ曲を走らせてみて、Logic に付いているCPUパフォーマンスのグラフを見比べてみることにいたします。

 テストに用いた曲は、15"のCMソングで、音声トラックがmono×7、Loop Track がstereo×4、ソフトウェア音源がEXS24ステレオ×3、SE2ステレオ×1、という構成。

 エフェクト関係は、上図の通りで、BUSS エフェクトに Space Designer×2、Gold Verb×1、チャンネルインサートには、Comp ×8、ChannelEQ ×2、Pitch Correct×3、Pitch Shifter2×2、VocalTranceformaer×3、Ensamble ×1、そしてマスターアウトに、AD Limmiter。まずまず、ウチの通常業務で標準的な負荷です。

 トラックフリーズを使えば、まだまだ多くのエフェクト&トラックが可能ですが、テストという事でトラックフリーズは、使っておりません。この結果もムービーにいたしましたので、下のムービーをクリックしてみてくださいませ。

 ※このソング、実は今取りかかっている仕事でまだ確定していないので、実際の音はまだお聞かせできないので、適当なBGM&SEを入れておりまする。
m(__)m

 上のグラフは、同じ曲の同じ部分ですが、オーディオインターフェイスによっても、CPU負荷が変ってくるので、確実なことは言えませんが、こちらも2倍弱ですかねぇ。Disk I/O の方は、どちらもほとんど振れてませんので、Intel Core Duo 採用の PowerBook Pro なら、今ウチでやってるような業務には、十分耐えられそうですね。

 

Adobe Illustlator

 イラストレーターって、CSになって、急に重くなりましたよねぇ?とくにファイルの保存にやたら時間がかかりまして、昔からのクセで、いつ落ちてもいいように(笑)作業中は頻繁に command+S を押すのが習慣になっていると、その度一呼吸ブレイクが入って、いまいち作業効率が下がっていました。Classic 環境で OS 9 用のIllustlator を使う方が、よっぽど快適だったりしておりました。

 さて、パフォーマンスの比較には、4枚ほどのビットマップ画像が配置された、A3 のポスター。

 ビットマップ画像は少しでも重くしようと思って、リンクではなくファイル内に埋め込みまして、Illustrator 書類のファイルサイズは、20MBほど。(あんまり重くないっかぁ)

 で、まずはこのファイルを開く秒数を、ストップウォッチ片手に計ってみると

ファイルオープン
PowerMac G4 1.25G Dual
Intel iMac 2G Core Duo
約11.5秒
約16秒

 つづいて、そのファイルを別名で保存しました。

 

ファイル別名で保存
PowerMac G4 1.25G Dual
Intel iMac 2G Core Duo
約58秒
約1分10秒

 open/save に関しては、ディスクの速さも関係してくる所ですが、ディスク周りは、SATA 250 G の方が断然速いはずですが、この結果。やはり 「Universal 版ネイティブでないソフトは遅い」という噂は本当のようですね。

Adobe Photoshop

 続いては、Photoshop。こちらもまだ Universal版ではなく、普通のPowerPC バージョンです。上のイラストレーターファイルを、ラスタライズしてその時間を計ってみました。ラスタライズの設定は以下の通り。

イラストレーターファイルをラスタライズ
PowerMac G4 1.25G Dual
Intel iMac 2G Core Duo
約50秒
約48秒

 ふむふむ、ほぼ同程度?

 


 重たい系の処理っていうと、これくらいかなぁ〜?体感的にはファインダーはきびきび動きますし、まぁ快適ですが、2倍程度の差だと驚くほど速い!って訳ではないですねぇ。

 で、Appleのホームページを見てみると・・

 G4 Dual とG5 Quad では、こんなに差があることになっています。そして・・

 G5シングルとの比較では、このくらい速いことになっています。でも、体感ではG4 Dual の2倍程度・・それも Universal 版のアプリケーションのみ。アドビのソフトは、G4 Dual 並ですので、G5 Dual 以上なら逆に遅くなる・・、と予想されます。(あくまでも予想ですよぉ)

 この Intel Core Duo ですが、実は 32bit 仕様でありまして、すでに64bit 化を果たしている Mac OS X Tiger と、その対応ソフトにとっては、実は一歩後退しておるのでした。デスクトップ機における本命は、Intel社の次期64 bit デスクトップCPU「Merom」なのでありまする。PowerMac がまだG5のラインナップにとどまっているのは、これを待っているからでしょう。

 デスクトップ機で、アドビのソフトをバリバリ使う方は、アドビの Universal 版を待って、さらに「Merom」搭載の PowerMac が登場してからの買い替えがよろしいでしょうね。

 ではなぜ急いで Intel Core Duo を採用したかといいますと、PowerBook のためですね。Intel Core Duo 以前は、G4 1.67GHz Singl が最高でして、マルチメディア系ではちょいと力不足でした。これと比べれば、Intel Core Duo は、圧倒的に速いといえるでしょう。消費電力も少ないという のも、福音ですね。G5 の省電力版のDual Core でも作れていれば、Intel に乗り換えるのももっと先延ばしになっていたかもしれませんが、ノートでビデオ編集、DTM、DTPをやるには、Intel PowerBook Pro は、十分耐えられるでしょうね。アドビ系のソフトで速度が出ないとはいっても、G4 Dual 並にはなる訳ですから、PowerBook ユーザーは"買い"かも知れません。

 で、PowerBook、Mac mini にCore Duo を載せたのは正解でしょうが、iMac に付いてはどうだったのかなぁ?ホントにG5 iMac より速くなったのか?微妙な感じもしますが、試してはいないので何とも言えませんね。Core Duo の仕入れの数なんかも影響してるのかなぁ〜?


 さてさて、じゃぁウチではどうするか?まさか、Intel iMac を手にすることは予想していませんでして、一応今年は最後の G5 くぁっど、を買う予定にしておりましたが、Universal 版の Final Cut Pro、Logic Pro に関しては、現在のG4 Dual より確実に速いです。事実、このひと月足らずで、ビデオ編集環境は、すっかり Intel iMac に移行してしまいました。
 でもなぁ〜、この感じだと、G5 Quad の方がもっと速いような気がするんですよねぇ。今の G4 Dual も"最後の OS 9 起動マシン"を買いましたし、8500を買ったのも8600が発表された後だったし、私って、節目の最後のマシンを買う!ってパターンでマックを購入してきました。

 「Merom」搭載の新 PowerMac が発表されてから、G4 Quad の流通在庫を慌てて買う・・、ってなシナリオが濃厚かな〜。(^_^;) あとは、アドビの対応状況も影響ありですね。

 

 という訳で、Intel iMac レポートは、ここで一区切りです。・・・が? 「BootCamp」という大物が残っておりますねぇ。(^_^;) これに関しては、Windows XP を手に入れなければならない、というハードルがありまして、すぐに検証するかどうかは・・微妙です。別にWindows を使いたいとは思わないし・・。(ーー;) でもMacオタクとしては、手を出してみたいという欲求もありまする。次回更新があるかどうかは・・・財布のみが知る。(^_^;)

2006.04.20


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