グラスルーツのリバースヘッド


 まさかこの値段じゃ落札できないよな〜、シリーズ(^_^;)。2,700円という格安で手に入れてしまいました。

 GrassRoots ですので、ESPですね。ボディーは一応アーチがついていて、ホライズンシェイプ?かな。ボリューム周りなども削り込んであり、一見高級そうですが、なま音の鳴り方はちょっと安っぽいような・・。合板じゃないよなぁ?

 欠品は、ロックナットのキャップと、アームが取り付けハウジングごとナシ、あとは裏のスプリングボックスのカバーって所。実はこいつ、入手したのは、昨年の6月末でして・・・・。というのも、ネックが、トラスロッドをいっぱいまで緩めても、やや逆ぞり、という状態だったので、すぐには手を付けないでおりました。

 で、ほぼ半年、弦を張ってギターハンガーに吊るし、"ただただ放っておく作戦"を実行していたのですが、気のせいかもしれませんが、ややネックがまっすぐになったような・・・。ほんとに気のせいかも(^_^;)。この程度ならフレットの擦り合わせで、そりを吸収できるだろうと思い、作業に入ったのでありました。

 うちにはない、3シングルのFRT仕様のギター。電気系は異常なかったので、きてすぐ音のチェックをしたのですが、これが何とも涼やかで美しいシングルコイルサウンドでして・・・。真っ黒にリバースヘッドという、どっからどう見てもメタル野郎なルックスには似つかわしくない音なのでした。で、ピックアップは、あの真っ黒に焼いたミニストラトへと移植してしまいました。

 

 さて、では作業に入りましょうか!

 まずピックアップですが、せっかくシングル×3ですので、アクティブにしてみようかと・・・、でも EMG 3発はお値段が張りますので、赤いキルトのフェルナンデスにつけてみて、割と好印象だった、フェルナンデスの F.G.I Technology で行くことにしました。

 FGI は安くて、オークションで中古だと千円ちょっとぐらいで手に入るので、安いのを少しずつ集めていたのですが、ホワイト×3がセットで出ていたので、思わず買ってしまいました。(^_^;)

 ポッド類もセットだったので、そのまま流用。電池もかろうじて入りました。

 コントロール系は、元は1ボリューム2トーンのストラト仕様でしたが、ストラト系のサーキットが嫌いな私ですので、1Vo. 1 Tone 三つ目のボリュームはダミーです。ダミーでポッドを小さいのにしたせいで電池が入った、という話もありますが・・・

 また、つまみですが、オリジナルはレスポールのスピードノブみたいなのがついてたのですが、せっかくボリューム周りが彫り込んであるのに擦れて、何ともまわしにくいので、メタルのブラックノブ(From Greco NYS-65)に変更しました。

 アームですが、オリジナルフロイドローズタイプのキャップで締め付けるやつのブラックが入手できたので、こいつをつけようと思ったのですが・・・・

 ハウジングの取り付け穴が小さくて入りませんでした。(T_T) リーマーで広げてハンマーで打ち込めば入りそうな気もしましたが、おとなしく路線変更。

 仕方ないので、裏からのナットで締めるタイプのものを装着

 無事ブリッジは完成です!

 

 さてお次ぎは・・・・いよいよフレットにいきましょうか。

 フレットの山は、まだ結構残っていたので擦り合わせだけでもいけそうな気もしたのですが、上のように弦の跡がついているところなどもあり、ここは一つ、練習もかねてまたまたフレットの打ち直しをすることにしました。(^○^)

 今回手に入れたのは、三晃製ジャンボフレットで、上のように長くてアールがついた状態で手に入れました。サイズは JImDunlop の #6100 相当、ということでしたので、グレコ長男や丸加スペシャル初号機に付けた #6000 より、ほんのちょっと小さいくらいのかなりのジャンボです。

 上写真-上が抜いたフレット、下がこれから打つフレット。アールがついているので、ひと手間減らせるのですが、このグラスルーツ、安物であるだろうに、ネックにバインディングが入っているのですねぇ。なので、

 上の写真のように、フレットの端は、オーバーバインディング処理しなければなりません。専用の工具もあるみたいなのですが、私はヤスリでしこしこ整形いたしました。

 で、上のように打ち込んでゆきます。結構高さがありますねぇ。アールがついているので、打ち込みは楽でしたよ。

 あ、フレット打ち作業のためネックを外してみましたが、どうやら合板ではない模様・・・(^_^;)

 で、打ち終わったら摺り合わせです。

 ネックのそりをごまかす、という目的がありますので、上のように結構削りましたが、背の高いフレットなので、まだまだジャンボな感じのままです。

 で。無事完成!ん〜、弦高も私にしては低めで、なかなかいい感じに仕上がりました。そして残る欠品は・・・

 バックパネルですね。毎度のごとく塩ビ板で自作です。

 スプリング調整用の穴をあけるのも、すっかり慣れましたねぇ。

 


 

 で、一応完成で試し引きで〜す!

 

 

 まあ、アクティブらしいきれいに高音の抜けたシングルコイルサウンドですね。ただ、ちょっとパワーが足りないような・・・特にリア。やっぱり私は、シングルのリアは苦手らしい。(ーー;)

 で、前に述べたように、この白の FGI 3発を入手する前から、FGI を漁っていまして、実はFGIにも種類の違いがありそうだ・・ということがわかりました。

 表面は "F.G.I.Technology"の文字が、白と金の違いなのですが・・・

 白文字の方は裏にシールが張ってあり、リア、センター、フロントのポジションが指定してあります。また、背面が、白文字の方は膨らんで盛り上がっているのですが、金文字の方は平、からややへこみ気味であります。

 はい、音に違いがあるのか、確かめたくなりますよねぇ〜。(^^ゞ

 上のように、フロントは白地に金文字を残したまま、センターに金文字のブラック、リアに白文字(リアの指定があったのでね)を取り付けて、引き比べてみました。

センター
リア

 結果は上の通り、ボディーの色とは関係なく、センターに付けた金文字 FGI は、同じ音してますが、リアに付けた白文字は明らかに高音が強調された音になっていますね。さらに・・

 3個を並べておいてみたところ、上写真左の白文字のやつだけ、磁極が逆になっていて、反発します。赤いキルトのフェルナンデスで、EMG と FGI を共存させたときに、逆位相のためハーフトーンが使えなかった・・・というのがありましたが、この白文字は金文字とはやはり逆位相になっていました。なので、白文字の FGI は、EMG と同じ位相ということですね。う〜む、比べてみるもんですなぁ。

 実は、Greco NYS-65 についていた DRY のシングル。グレコ兄弟たちは、こっそりピックアップの交換を着々と進めておりまして、3こ余っていたりしてまして・・・・この DRY 3発をのせるという手も考えたのですが・・・       

GRECO DRY-S
センターポジション

 パワーはあるものの、アクティブの抜けのよさを聞いたあとだと、やっぱり FGI で行こうかな・・・と。 

 というわけで、ピックアップはもとの白の FGI 3発にもどして、完成で〜す。でも、シングル3発はな〜、仕事でシングルコイルサウンドが欲しいときは使うかもしれないけど、あまり人前に出る機会はないかもしれましぇ〜ん。

2007.02.20


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