正真正銘スルーネック!

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 スルーネックという事で買ったのにセットネックだったアリア、以来、よけいに欲しくなってしまったスルーネック・・。と、おあつらえ向きなものを発見してしまいました。(^_^;)

 ハイ、どっからどう見てもスルーネック、で、またまたAriaPro2の"The Warrior"であります。しかもシースルーレッド!こりゃ買うしかないですわねぇ。で見事、4,400円という格安でゲットいたしました。

 ま、スルーネックとは言っても寄木細工でして、よ〜く木目のつながりを見てゆくと、かなり小さい木まで張り合わせて使ってますねぇ。当時のカタログとかには、「複数の性格を持つ木材を組み合わせる事で、狂いが少ない・・・」などと書いてあったように記憶していますが、その実態は・・・・・張り合わせの技術が進歩したので、良い材質のメイプルのワンピースネックを作るより、安くてそこそこのものが作れるようになった、ってな所だと思うんですけどね。(^_^;)
 それでも、この手の古いスルーネックのギターは、ジャパンピンテージなどと言われもてはやされておりますなぁ。

 そういえば一時期、アリアと言えばスルーネックにアクティブサーキットというのが十八番!という時期がありましたねぇ。コイツはそれの名残を感じさせる作りであります。ただ、私の好みから言うと、アーチドトップでないのが残念・・・、っていっても、スルーネックで且つアーチドトップのギターって、Greco の元であるスペクターのNS-6ぐらいしか思い浮かびませんからねぇ。(^_^;)

 いや〜、なかなか美しいギターでありますよぉ。しかしまともならこんなギターが4,400円で買えるわけがありません。そこにはジャンクである理由があるわけであります。パーツ類がいっさい無いのは見ての通りですが、それは、私にとってはジャンクに入りませんが・・(^_^;)
 オークションでの商品説明によりますと・・・

 ・トラスロッドをいっぱいまで緩めても、ネックが逆ぞりである

 ・ブリッジのザグリがシロウト加工である

という2点。

 ザグリはいいとしても、ネックがダメだと楽器としての役割を果たさないわけでして、実物に弦を張ってみない事には使い物になるかどうかわかりません。スルーネックじゃネック交換も出来ませんしね。というわけで無謀な賭けだったのかも知れませんが・・・はてさて如何に?!!

 

 目で見ただけでは、反っているのかどうかよくわかりません。

 金属のブロックなどを当ててみましたが、フレットに浮きらしき所は感じられたものの、これも反りの状態まではわかりません。やっぱり弦を張ってみないとダメですねぇ。

 では、弦を張るための最低限のパーツを付けてみる事にいたします。まずはブリッジ。

 ふむ、確かにザグリのエッジは汚くシロート加工のようですが、私がやってもこんなもんでしょうね。(^_^;) しかし、わざわざザグッたということは、どういう事なのか?FRT仕様ではなかったのか?でもロックナットの取り付け部分は非常にきれいで、もともとチューニングロックは付いていたと思われるのですが・・・そんなに小さいブリッジが付いていたのか?
 たしかに、セットネックだった The Warrior のブリッジは、ゴトー製の小振りなヤツでしたなぁ。

 

 で、とりあえず、秘蔵の(苦笑)タケウチ製ゴールドのブリッジ(新品)を付けてみようと、手持ちのスタッドボルトを入れてみた所・・・

 うっぅ、穴がでかい・・・!(>_<)。あわてて手持ちのスタッドを総動員。合うのが一個だけ見つかりましたが・・・。

 こいつは、"Made in Germany" の本物 FloydRose のスタッドボルトでありまする。でもコレ、1個しかもってないよぉ〜〜。(T_T)

 そういやぁ、ウチのギターはみんな国産だからなぁ〜。上の写真の通り、ネジのピッチからして違います。コレは大問題であります。

 このスタッドだけって、手に入らないだろうなぁ〜。国産モノのスタッド用のアンカーはいくつか持っていますが、今埋まっているアンカーを引っこ抜いて付け替えるには、アンカー自体の計も小さいので、一旦穴を埋め開け直さねばなりません。コレは大変難しい作業です。もし中心が 1mm ずれたら、楽器としてはアウトです。そんな精度の高い穴開けは、それなりの装置が無いと出来ません。ハンドドリルでしこしこ開けて成功の確率は・・・・、かなり低いと思われまする。
 オークションのジャンクでスタッド付きとかを運良くゲットするしか無いか・・・?(T_T)

 

 気を取り直して(あまり取り直せないが・・・)とりあえず弦を張ってネックの状態を確認しましょう。スタッドの片側は、ティッシュをつめて無理矢理、細いのをねじ込んでみました。なんとかテストは出来そうな感じ・・・(^_^;)

 ではブリッジを載せてみます・・・・と・・・

 むむ、このタケウチ製は、ザグリに収まりません。上の写真のようにかなりサイズオーバーですねぇ。では、

 余っていたグレコを載せてみた所、左側が当たるだけですねぇ。で、グレコ長男&三男クロちゃん(あ、ちゃんと報告してませんでしたが、ブラックの NYS-65 は、ゴールドパーツ仕様に変更してしまっていました(^_^;))に載せている、本物の FloydRose のサイズを測ってみた所、左側はグレコより 1mmほど短いようです。スタッドが Made in Germany なんだから当然と言えば当然ですが、ブリッジも本物を載せなければならないようであります。ま、上のタケウチ製をクロちゃんと交換するってので、多分解決できるでしょう。とりあえずテストなので、グレコのブリッジのまま作業を続けます。

 お次ぎはペグ。

 コレも秘蔵の(いくつ秘蔵があるのやら?)Gマークはあるものの"Gotoh"の刻印は無い、でもゴトー製と思われるマグナムロックペグの新品を出しました。(^_^;)

 コレは問題なく装着できました。でも取り付けネジが、ブラックしか手持ちでありませんでした。(T_T)。最近ホームセンターのネジコーナーもかなり充実してきていますが、このサイズのゴールドのネジってのは無いですねぇ。楽器屋経由で手に入れるしかないのですが、お値段がけっこうするんですよねぇ。とりあえずブラックでよしとしましょう。

 

 お次ぎはロックナット。

 いつも魔法のように手持ちでパーツが出て来る我が家ですが、今回もぴったりのゴールドのロックナットがありました。なんで出て来るのかなぁ〜?(^_^;)。たださすがにナットキャップは、もうゴールドは手持ちがつきてしまいました。コイツも買うとなると結構なお値段なのですよねぇ〜。これもクロちゃんからいただいちゃうか?クロちゃんはブラックでもいいでしょう。

 

 いや〜、シースルーレッドにゴールドパーツはやっぱり美しい!

 

 さてもう一つ大事なパーツは、ボディー裏のスプリングですね。

 コレも手持ちでサイズの合うスプリングハンガー&ネジがありました。で、上の写真の赤枠に4つのネジ跡が見えます。おそらく ESP のアーミングアジャスターを付けていた跡と思われます。前の持ち主の方は、Made in Germany といい、かなりアームにこだわっていたようですねぇ。

 ちなみにフレットの状態は、上のようにほとんど減っていない感じです。サイズは割と細身のヤツですかねぇ。アームにはこだわって作ったのに、あんまり弾いてなかったのか?で、弦も張らずにおいといてネックを反らせてしまったのか?

 

 さ、では弦を張ってみましたよ。

 弦の通る位置はばっちりですねぇ。ブリッジとナットの位置はオーケーのようです。

 で、弦高を下のような所で試し弾きをしてみました。

 

高フレット側

 12フレット付近

 低フレット側

 で、結果は・・・、確かにちょいと逆ぞりですかねぇ。上のように私にしては割と低めの弦高ですが、5フレットより下でちょっとビビリが出ます。ただ、そんなにひどい感じはしないです。擦り合わせで誤摩化せなくもない、くらいかな?

 ただ、弦を張っているうちにネックが起きて来る事もあります。

 なわけで、チューニングをあげ気味に弦を張ってしばらく放置する事にいたしました。これでわずかでもネックが起きてくれば、問題なく使えそうでありますよ〜!やったね。(^○^)

 

 しかし大事な問題は・・・・スタッドボルト・・・。コイツが手に入らないとなぁ〜。(T_T)

 そしてもう一つの問題は・・・これを丸加スペシャルとして丸加マークを入れるべきかどうか?今回は塗装は無いし、パーツを補うだけで完成してしまいますからねぇ。丸加スペシャル2号機はやっぱりあの、セットネックのアリアなのか?コイツを3号機とするかどうか?ま、どうでもいい問題ですね。(^_^;)

 

 あ、そうそう電気系ですが、とりあえずは手持ちのもので組めちゃいますが、これもどうするか? S-S-H配列ですが、グレコのはずした "DRY"を使うのも悪くないと思っていますが、アリアのスルーネックだから、アクティブピックアップを仕込むというのも良さそうな気もします。でも、コントロールのキャビティがけっこう狭いので、電池を入れるスペースを確保できるかどうか?トーンを付けなきゃだいじょぶそうではあるのですが・・。ま、これは楽しい悩みですね。(^_^;)

2006.07.30


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