グレコでコンポーネントギター製作!

 え〜、まず、あまりに格安だったため、良く確かめずにボディーを落札したんですね。(^_^;)

 ケーラーだった JJ-1 のブリッジがフロイドローズに置き換わったモデルなのかな?と、思い込んでおりました。

 しかし、届いてみると、ん〜 24 フレット用じゃない!見た目は、うちでの初ケーラーモデルのあれと同じに見えましたからねぇ〜・・。実際ボディーサイズなど調べてみると、ボディーは JJ-1 からの流用のようですね。

 そうですよねぇ、ケーラーとフロイドローズでは、上の→の位置の通り、弦の出所が違って来ますので、同じボディーをフロイドローズ仕様にすると、24フレットは付けられない訳ですなぁ。で、このボディーは、JJ-75 なのであります。

 ん〜、でもせっかく手に入れちゃったから、これに合うネックがもし安く手に入れば〜・・・、と思っていたらば、意外と早く格安でそれらしいネックを入手!

 こちらもいっさいパーツなし。GRECO DEVICE 期の 22 フレット仕様のネックで、バインディングも入っております。ネックポケットにはめてみると、サイズぴったり!ネジ穴もぴったり!でも、型番は・・・・

 ネックの方には、JSH-60R のスタンプが。毎度おなじみ「グレコの写真館」さんで、資料をあさると・・、どちらも '87 頃のモデルのようですが、JJ-75 の方はブリッジが NYS-65 と同じ G-FORCE。JSH- の方は、WING。ピックアップも JSH はその名とおおり S-H の2個配列で、ピックアップ切り替えもミニスイッチ1個でレスポール方式の様であります。

 まぁしかし、同じ時期のグレコのモデルですので、このまま組み上げちゃいましょう!G-FORCE のブリッジは NYS-65 のゴールド化で外したのがありますし、ピックアップも NYS-65 取り外しの DRY で S-S-H 配列ってのが、同時期のグレコパーツシャッフルギターになって、面白いでしょう!ホントは、このカバードの DRY の S-S-H のギターってのは、いつかやってみたかったのでありました。


 ボディーは裏蓋だけで、他には何も付いていない状態でした。ジョイントプレートもなかったんで、手持ちのメーカー不明のを付けようか?と思っていたら、JJ-1 のジョイントプレートってのがこれまたオークションで格安でありましたので、ゲット!なので上のシリアルはウソっこですよぉ〜。(^_^;)
 ホントにいろんなグレコの寄せ集めになりますなぁ。

 ネックはオイルフィニッシュなのかな?木肌の感触があるタイプで、太からず細からず、フレットはジャンボで減りも少なく、バインディングも入っていてなかなか良い感じっす。ロックナットは裏からボルトで止めるタイプですね。

 ブリッジは当然の事ながら、手持ちの G-FORCE でぴったり!ところが・・。

 ロックナットの方は、NYS-65 から取り外したヤツだと、ちょっと大きくて入りません。そうですね、ネックの方は WING 仕様なのですね。

 でも手持ちのものでサイズが合うのがありました。でもさすがにここの所在庫は減って来てますので、ブラックのこのキャップは手持ちの最後のセットです。(ゴールドならまだあるけどね。(^_^;))

 残念〜(×_×;)、ブラックの手持ちのペグだけは、なぜか Aria Pro II の刻印のものしか無く、ここだけグレコになりませんでしたぁ〜!(^_^;)。

 ピックアップは上の3個ですね。

 ところが・・・

 あれ、ハムの裏が悲惨な状態・・・。ん?自分で開けたんだっけか?記憶がない。中古の NYS-65 を手に入れた時にこの状態だったのかも・・・?テスターをあててみると、ちゃんと抵抗値は出ているので、音には影響なさそうです。ふ〜ん、カバードの裏側にはこんな配線スペースがあったですね。って、今頃気づく私?か、もしくは年齢とともに記憶が怪しくなっている私?

 で、取り付けネジの受けの所がプラプラしてて、不安定な状態だったので、エポキシの接着剤で固めて補強いたしました。

 全面にエポキシを流しちゃうって手もあったけど、接着剤がそんなに量がなかったので、耳の所だけね。

 配線キャビティーはすっからかんでしたが、

 アウトプットジャックのプレートは付いていました。

 JJ- のボディーですので、P.U. セレクターは、ミニスイッチ3個ですね。それぞれ逆相も出来るように、センターオフの3段 6P のスイッチでサーキットを組みました。

 配線完了!

 このタイプのサーキットは、うちでは初めてですね。ブライアンメイちっくな事が出来る配線であります。

 弦を張って細部を確認。

 ちょっとアームアップの量が足りないかも?あとで、ネックの取り付け角をいじるかも。

 と、そうこうしているうちに、とりあえず完成で〜す!

 ネックその他、特に問題になるような所もないですねぇ。久しぶりの G-FORCE のブリッジもなかなか精度よく、快適に使えます。そして、音ですね。

 DRY の S-S-H にリバース付きミニスイッチ×3。さっそく聞いていただきましょう!比較対象は、GRECO 祭って事で、3×シングルですが、ノーマルに再生した、2本目の GO 2 で行きましょう!

リアハムバッキング
たいへん抜けの良いハムバッキングですね。アタックの立ち方などは、シングルっぽい雰囲気もあり、私の基準値は、やっぱりこのピックアップによって育てられたのかもね?
センターシングル
現代的なハイパワー系のシングル。しっかりした音に聞こえますね。NYS-65 ではこの位置で使われています。 こうやって聞いてみると、DRY の方がパワフルに聞こえるけど、GO の方が上から下まで素直に出ていて、ハイファイな感じがしますねぇ。

GO と比べるとDRY の方は、やや中高域に癖みたいなピークがあるように感じられ、それで派手さがあってパワフルに聞こえるのかも。

フロントシングル
シングルと言えば一応ちゃんとシングルらしい音ではあるんだけど、ストラト系のフロントとは違って、こちらもやはりしっかりした音ですねぇ。 あら、GO の方が低音が強くて太く、パワーもあるように聞こえますねぇ。こちらは 24フ レットなのでマウント位置はブリッジよりのはずですが・・・。でも派手さでは DRY かなぁ?
3個全部鳴らし
3個でのハーフトーンと呼べば良いのか?何とも涼やかで気持ちのよいクリーントーンになりますねぇ。
 総じて、DRY は耳につく所に派手さがある。そして、ハムなのにシングルっぽい所もあるリア、シングルなのに妙にしっかりとして危うげな所のないシングル。

 GO の方は、きちんとハイファイな音でしっかりと高級感、ってな所かな?GO の方が DRY よりも、よりシングルらしさを持っていますが、でもこちらも不安定さのないしっかりとしたシングルですねぇ。

 

 続いては、フェイズスイッチで逆相のいろんなパターンを、歪みでお聞きくださいませ。

フロント+センター+リアを逆位相
フロントを逆位相+センター+リア
フロント+センター逆位相+リア
フロント+センター逆位相+リアを OFF
 だいたい逆位相を混ぜると、中低域のどこかが削れて、高音が暴れますね。ワウやテレキャスとはまた違う、高域のシングルらしい暴れ具合が、気持ちよいです。

 さらにこの状態でトーンをマックスまで絞ったりすると、BOSTON 的な音になったりもしますよ〜。

 このギターは、どれか1個のピックアップだけで使うのではなく、2〜3個常に鳴らしておいて、たまに1個だけにするってな使い方がよろしいみたいですねぇ。

 


 

 さて、今回はパーツの掃除やらを後回しにして、とりあえずちゃんと使える状態になるのか?を優先で組み上げたので、ここから各部の掃除やら、再調整になりました。

 中でも、ロックナット。サイズは合ったんだけど、高さがかなり足りなくて、隙間にその辺にある木っ端やら紙やらを適当に挟んでる状態でした。

 ですので、ここにもう少しちゃんとしたスペーサーを作ってやろうと作業。材料は・・・・。

 マグナの折れたネックがありましたので、このはがれた指板で作ってみようかと・・・。

 切って削ってサイズを合わせ、上の用に途中まではいい感じで出来たのですが・・・・

 穴あけでちょっと力をかけたら、上の用に無惨に割れてしまいました。ローズ指板は、縦方向はかなりもろいのね。

 でもまぁ、単なるスペーサーで、ロックナットで締め付けて固定するものですから、割れていても機能的には問題ないでしょう。

 という事で上の用に無事収まりました。特に接着などはしておらず、そのまま挟んで固定しました。

 


 

 あとは、ロッドカバーと、スプリングボックスの蓋が欠品、と言った所だけですが、このボディーは、けっこう変色、塗装はがれ、傷などが多いです。

 JJ-75 という型番からしても、7万円クラスの中級機だと思うので、ボディーの塗装をリフィニッシュしてやれば、ネックは問題ないので、けっこう奇麗なギターになりそうですが、また赤くするのも・・・どうかなぁ?(^_^;)。

 もし誰かに譲る機会があったら、お好みの色に塗装リフィニッシュ!かな?

 とりあえず、普通に弾ける、そしてフェイズスイッチでちょっと変わった使い方の出来るギターの出来上がりとなりました〜!


2012.8.30

Back to Home