ジャンク再生 FR-65? 8号機なのか?

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 さてさて、部屋の片隅に積み上げられたジャンクの山の中に、フェルナンデス製のボディーとネックが2個ずつあります。

 どちらも FR のシリーズですが、左のボディーとネックは、ジョイント部分のネジ位置が違っています。右のかなりジャンクなボディーとネックは、ジョイントもぴったりではあるのですが、丸加スペシャル7号機でコンコルドヘッドをやったばかりなので、またコンコルドってのもなぁ・・・、と思っていたのですが・・・

 FR-65 のネックというのが、お安く手に入りました。ヘッドの塗装もとてもきれいな状態です。

 ボディーの方も、この S-H 配列でフロントが斜めに付いてるヤツって、たぶん FR-65 だと思うんですよね。とはいっても、どちらも型番のスタンプはありません。ジョイント部分は、四角のプレートのタイプで、ネジ穴もぴったりのようです。
 ネックの状態はけっこう良さげで、ジャンボ目のフレットのワンピース。FR-65 ってことですので、6万円台の中級機で、ヒールレスになっていないジョイントからすると、FR シリーズの中でも初期のものでしょうかねぇ?

 とりあえず、この組み合わせでちゃんとした楽器になるか、確かめる事にしました。

 

 ボディーは確か、パーツ取りのために買ったヤツだったと記憶しているのですが、上の写真のようにかなりのジャンク加減。FRT のスタッドは直ネジネジタイプで、バックプレートまで黒のボディーの上から緑の塗装がされており、表面はかなり削れたりもしております。

 ジョイントネジは、ストラトなどよりは細身のヤツで、4本長さが揃うのはゴールドしかなかったので、

 とりあえずゴールドで。

 ジョイントしてみると上の様に、ボディーと指板との間にけっこう隙間が空きますねぇ。この組み合わせは正解の組み合わせではないのかもしれませんが、まぁ問題はないでしょう。ネックのトラスロッドはボディー側です。

 ロックナットは、裏止め。とりあえずブラックでぴったりのサイズがありましたが、ブラックのキャップは、もうこれ1個しか手持ちでありません。

 このザグリのないボディーからするとたぶんブリッジは、上の FRT-4 が正解のように思えますが、この FRT-4 は後ろのネジがけっこうナメてダメになっていて、弦がうまくとめられない状態なので・・・。

 とりあえず、GOTOH 製のゴールドをのせてみました。(BC Richi 刻印)

 ブリッジの取り付け具合は上のような感じ。ザグリがないので、現状ではアームアップはあまり効きませんが、ネックの取り付け角度をいじって、ブリッジの高さを上げてやれば大丈夫でしょう。

 

 さてお次ぎは電装系へと参りましょう。


 フロントのシングル用のザグリは、直線で空けられており、底面がオーバルなピックアップは現状では入らないので、まだちゃんとテストせずにしまい込んでいた、上の KEYSTONE K-200 を仕込んでみます。"B" のマークがあるのでブリッジ用だと思われます。直流抵抗値は、7kΩほどです。
 この KEYSOTNE はどうやら、BILL LAWRENCE 系のピックアップらしいですが、詳細はよくわからないのですが、裏面のプリント基板の配線や、完全に密閉されている具合を見ると、近代的なイメージですねぇ。

 リアには・・・

 これも手に入れてからちゃんとテストをしてなかった、Dimarzio の DP156 Humbucker from Hell。from Hell とは言ってもけっしてメタル系のピックアップではなくて、異常に高音の出る、フロント用のピックアップってことです。
 以前にシングルハムの Cruiser Bridge や First Track 1 の時に左右のコイルの巻き数が違っているのを確認して、あ〜これでハムなのにシングルっぽい音がするのね!と思ったのですが、コイツも抵抗値が左右でかなり違う値が出てます。ただ、トータルの直流抵抗値は、Dimarzio の HP にのってるのとはちょっと違って、8kΩほどありました。

 本来はフロント用のハムバッキングですが、手に入れたコイツは、F スペースなので、リアでもいけるかな?と、取り付けてみました。

 F の刻印があると言っても本来フロント用だと思いますので、リアではわずかに弦間ピッチより狭めですが、問題ない程度と思われます。

 逆にフロントの KEYSTONE は本来ブリッジ用ですので、フロント付けると若干弦間ピッチが広いですが、このボディーはフロントが斜めの取り付けなので、こちらも問題ないレベルと思われます。

 スイッチはスライド式なので、3点のレバースイッチで配線。裏のスプリングハンガーなども手持ちのものでいけました。

 ペグを付けて弦を張ってみると・・・

 弦の通り蜜も問題なさそうですね。フレットはローフレット側がいくらか減ってて、ハイフレット側はほとんど減っていない感じでした。あとで軽く擦り合わせですね。

 


 

 というわけで、この状態でしばらく試奏して問題点の洗い出しですが、これと言った不具合は特に無し!ネックは、ロッドがいっぱいに緩めてあったので、いい所までしめていい感じに持って行けました。さらにやはり、FR シリーズのカッタウェイはハイポジションのクリアランスが良くて、弾きやすいですねぇ。ジョイントがヒールレスかどうかは、私の場合あまり関係ないですね。RoadStar II も四角のプレートでもとっても弾きやすいですし、やはりカッタウェイの下側のクリアランスが、私の弾き方には重要なようです。

 

 そして、テストと思って付けた、この2個のピックアッップ!、なんだかとっても良いのですよぉ〜。

 という訳で、聞き比べ大会をしてみましょう!

フロント-シングル
FR-65
KeySton k-200B
   正真正銘のシングルサウンド。アタックはパリ〜ンで、きれいに高音がのびていますね。そしてパワーもけっこうあります。
丸加スペシャル4号機
Bill Rawrence L-250
 
 L-250 の方がちょっと大人しく感じる?
 同じ BillRawrence 系ということで、アタックの感じなどは似ていますが、L-250 は普通のシングルコイルではないですからね。L-250 は美味しい所の高音に個性があって、これはこれで素晴らしいのですが、KeyStone の方が素直に高音域が上まで出ているのがわかりますねぇ。
Aria Matsumoku
Matsumoku製 Aria Strat
   ならばストラトのフロントと比べてみたらば?って事で、あの過激なマツモク製のアリアプロ2のフロントを聞いてみると・・
 マウント位置が違うので、こちらの方がより太く出力が大きめですが、高音域のジャリっとした過激さも、KeyStone の方がありますねぇ。このアリアのピックアップもけっこうハイがジャリジャリと過激な音だったんですけどねぇ。
Greco JJ-1 +
Duncan STK-S2n
   ケーラーの Greco JJ-1 にのせた、Duncan STK-S2n。こちらもビンテージ系のきれいな高音のスタックタイプのピックアップでしたねぇ。こうやって聞くと、コイツは低音もかなり出ていますねぇ。パワーとハイのクリアさでは、やっぱり keystone に軍配かな?
RoadStar 2
WAVER P-90 タイプ-アクティブ
   ならば、アクティブと比べたらどうよ?というわけで、すっかりお気に入りになってしまった、RoadStar 2 にのせた、P-90 タイプの WAVER + Reflex プリアンプ。
 あ、やっぱりアクティブはハイファイだし、パワーも上ですね。でも KeyStone のパッシブシングルの暴れ具合も好きですねぇ。

 

 では今度はリアの聞き比べ!

リアハム
FR-65
Dimarzio DP156-F
   たしかにハムバッキングとは思えぬ高音の出方をしております。シングルか?と言われればちょっと違う。でもハムバッキングとも言い切れない。いいとこ取りな感じもします。Dimarzio の U.S.A. の HP では、Vintage Out Put の方に入れられてますが、コイツは抵抗値もちょと違うし、古いタイプなのかな?パワーもそこそこあります。
丸加スペシャル4号機
GIG MAX (GOTOH)
 
 となると比べてみたくなるのは、私のお気に入り、GIG MAX でしょう。
 ん〜、ハムバッキングならではのゴリゴリ感や、パワーでは、やはり GIG MAX の方が好みですが、DP-156 のアタックの感じは、近いものがあります。
 パワー的には、GIG MAX よりもないのですが、高音が耳につく分、聴感上のパワーは、DP-156 もなかなかひけを取りません。
GRECO JJ-1 +
Duncan STK-T2b
   シングルでもしっかりしてて、ギラギラの高音、となると、テレキャスにイメージは近いのか?と思って、JJ-1 にのせた、ダンカンのスタックタイプのテレキャス用、STK-T2b を聞いてみる。
 いやいや、DP-156 の方がパワーも高音も遥かに上ですねぇ。
Aria Matsumoku
Matsumoku製 Aria Strat
   ならばやっぱりストラトとの比較ですなぁ。マツモク製アリアのストラトのリア。ん〜、ハイの出方、あばれ方は近いか?でもパワーもしっかり感もある DP-156 は、やはりハムバッキングなのですねぇ。

 

 というわけで、ピックアップはこの二つで決まりのようですなぁ。フロントもリアも、キンキンにハイが出るギターになります。

 歪ませるとこれがまた、ハーモニクスを良く拾ってくれて、とても気持ちよく弾けるギターになりそうです。

 ということは、これは丸加スペシャル8号機を目指せねばならないか?フロントは白いピックアップだしねぇ。リアの DP-156 も白く塗らなきゃないのか?ワンピースで角度の付いてないヘッドだけど、ローラーナットにチャレンジせねばならないのか?・・・(^_^;)

 

 まぁ、とりあえずは、塗装を落としながらゆっくりと考えませう!(^o^)/

 2014.12.29

 


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