あるもので1本!フェルナンデス FR |
さて、作業の続きですね。まずはフレットの打ち直しです。もともとけっこうジャンボなフレットが付いていましたが、低フレット側にけっこう凹みがみられましたので、打ち直します。
久しぶりのフレット内なので、少し丁寧に紹介しますね。今回のフレットは、JIMDUNLOP の #6000 一番ジャンボのやつです。
今まで使ったのの残りなので、アールのついているのと、ストレートなのと2種混合です。#6000 は超ジャンボなので、とても硬くて、アールの調整などに難儀しますねぇ。
まずはフレットを専用の食い切りペンチで抜きます。
抜いた後は、指板の繊維がめくれあがったりしていますので、溝付近をサンドペーパーで整えてやります。
また、オレンジオイルも塗って綺麗にしてやります。そして私は、溝に木工ボンドを少し入れてやります。
もともとジャンボフレットなので、溝はけっこう広めですので、抜いた時に破損した部分などの補修です。
で、爪楊枝で余分なのを乾く前に取っておきます。
さあ後は、フレットを切って、曲げて、ひたすら打ち込みます。指板のアールよりもちょっときついくらいのカーブで曲げておいて、叩いてたたいて〜指板に合わせていきます。#6000 は硬いので、けっこうたいへんです。(^_^;)。
こんな樹脂製の治具?も使って、叩いてゆきます。
打ち終わったら、端の面取りですね。
今回は、フレットの頭を丸めるヤスリも入手してましたので、私の割には、けっこう丁寧に端っこを仕上げました。
出来上がりは、こんな感じ・・・!この後、弦を張っての検証、叩き直し、擦り合わせを繰り返して仕上げました。端の面取りもこの写真よりもう少し深く丸くなりました。
いや〜、フレットが変わると、弾き心地がまったく変わりますねぇ。
この高さのフレットだと、指が指板には触れなくなります。琵琶状態ですね。そして当然ですが、フレットの高さ分(こいつは 1.4mmかな)ネックが太く感じられます。弦の通り道は、指板からの距離があるので、パッとみた感じは弦高が高いように見えますが、フレットからは近いので普通なんですけどね。
プリンぐやハンマリング、タッピングの音の出方もなかなかよろしい感じで、とりあえずフレット打ち直しは、まずまずの成功・・・かな。(^_^;)。
続いては、ボディーの電装系へと参りましょう。前のページでの計画通り、28フレットのマグナから白の EMG をいただいて、EMG 3発、SA-SA-85 の定番 S-S-H といたします。
3個とも配線が直接ボディーから出ている、オールドタイプです。真ん中のSAは、裏面がキャラメル色ですね。
配線は、5段スイッチにワンボリューム、ワントーンと、いたってノーマル。アウトプットジャックはステレオのものを使い、電池の on/off もかねます。
フロントの SA は割と綺麗ですが、センターのSA とリアの 85 は結けっこう日に焼けています。特にセンターの、裏がキャラメルのものは、けっこう古いのかな?EMG のロゴも消えかかっております。
音的には特に問題なく、ノイズレスな EMGサウンドになりました〜!
次はブリッジかな?
今、仮でつけている、フェルナンデスの FRT-4 だと、弦を外すとかなり深くまで下がっていって、裏のスプリングが外れそうになる状態・・。
"プロ"仕様のブリッジは手持ちではないので、タケウチ製の TRS-101 にしましょうかね。ちょっとメッキに痛みは出ておりますが、ナイフエッジ部分は綺麗な状態ですし、動作には問題なさそうです。ブリッジのベースプレートの形はぴったりですが、弦を挟むスクリューが、6弦あたりがちょっとはみ出てボディーにぶつかります。アームアップは十分上がりますが、ボディーに傷がつきそうですので、弦交換の時は注意です。
ネックを取り付けましょう。仮付の時は、黒とゴールドの混合でしたが、黒のネジを新たに仕入れました・・(あるものだけで1本・・ではなくなってしまいましたねぇ。)
ネックを取り付けたらば、ネックやフレットの調整ですねぇ。
このネックは、トラスロッドがボディー側なので、調整するたびにネックを外すのが面倒でしたが、まぁマァ、良さげなところまで追い込めました。
フレットが高くなった分、ロックナットも紙のスペーサを挟んで、少々かさ上げです。
はい、これで楽器としてはオーケーなところまできました!
塗装をどうしようか??、結構ブラックの塗装は綺麗な状態、ヘッドも赤黒の逆サンバーストでマッチングも悪くない・・・。
というわけで、塗装はこのままで、大きく欠けているカッタウエイの先っちょの所を補修いたしましょう。(補修も下手くそなんですけどね・・(^_^;)。
これが元の状態。
こっから先は写真では分かり難ですが、上は、シーラーを塗った後、黒の塗料を塗った所です。
クリアをかぶせて、ペーパーで水研ぎ。けっこうデコボコだなぁ・・・。
そこそこに整形できたか?と、コンパウンドで磨きに入ると・・・
ありゃ、ブラックの層を削り取ってしまっタァ・・。もう一度やり直し・・トホホ
で、最終的には上のような感じ。塗装の継ぎ目やクリアの質感の違いとか、よく見ると下手くそな補修ですが、木肌の色が出てないだけでも、遠目にはいくらかマシかな。
さて、あと足りないのは、バックパネル類ですね。
手持ちのパネル類から切り出していけそうです。
今回は、このボディーと同じなので、お手本の型紙があるので便利ですねぇ。
スプリングの調整ようの穴あけも、お手本に合わせて・・!
さすがに電池ボックスの手持ちはなかったので、スポンジを入れて蓋をする形にしました。
バックパネルはこんな感じに出来上がりました!
おっと、あとはつまみ類とストラップピンですね。
ストラップピンの手持ちのゴールドは、これが最後になっちゃいました。シャラーのロックピンに対応のやつですね。ネジがクロムしか無かったのですが、見えない所ですので・・・
こんな感じです。
レバースイッチのつまみがゆるい・・・(;o;)、そんな時の私の対処法は・・・
髪を挟んで、木工ボンドを少しつけて差し込んでやります。がっちりくっ付き過ぎて取れなくなるのも、後のメンテでたいへんですので、適度のキツさが良いのですけどねぇ。
ボリューム&トーンのつまみは、やはりゴールドのメタルノブですが、手持ちは・・・
メタルのノブ、といっても千差万別で、暑さやトップの膨らみ方も微妙に違うし、ギザギザの大きさからネジ止めか?差し込み式か?といろいろあって、なかなか同じのが揃わなかったりしますが、写真の左下の2個がほぼ同じなので、今回はこいつをつけてやりましょう!
で〜〜
完成で〜す!!
ブラックボディーに白の EMG 3発、金属パーツはゴールドで、なかなか高級感があふれています!
音は、EMG 3発なのでアクティブらしい、抜けの良い音でハイパワーですし、弾き心地も私的にはけっこう良いです。即、実戦配備と行きたいですなぁ〜!完成してから気が付いたんだけど・・
ネックの裏側にちょっとした打痕がありますねぇ。もともとだったのか?フレットを打ってる時につけたのか?不明ですが、まぁ、私が自分で弾いてる分にはさほど気になりませんが・・・・、ちょっと惜しい!(^_^;)。
2018.11.20