G4導入顛末記 その2

 
ふ〜、心を落ち着け頭を急回転させた私ですが、余りにも一気に環境が変わっているため、原因をすぐには特定できません。以下、その時点で考えたことです。

 

1.PCIスロットが全部埋まってるってのはやっぱり良く無いのか?
 とは言っても、当初のもくろみを実現するにはどれも外せないしなぁ〜

2.録音用ディスクがATA66なのが原因か?
  ATA66は確かに速いけど、やっぱりHDRではSCSIなのか?

3.何かソフト的なコンフリクトでは無いか?
  これはまっ先に疑いますよね。得に2枚のビデオカードはどちらもATIで一方はOSに標準で機能拡張が入っているし・・・組み合わせが難しそう。

4.USBがなにか悪さをしているのか?
  こいつは私にとっては初体験、未知のインターフェイスなだけに知らない物はまず疑っちゃうって事ですね。

    
 と言うわけでトラブルから約1週間、昼間は8500で仕事、夜はG4をセットアップして検証と言う日々が続きました。

 

ソフト的な調整

 機能拡張や再インストール等ソフト的な検証をしましたが、トラブルになるのはLogic Audioの使用時のみ、それもMovieをまわしたりと比較的作業がハードになってきた時、Over Loadになりハングすると言う状態でした。

 

ハードディスク?

 そこでいよいよハード的な調整ですが、先ず最初に試したのはHDR用のハードディスクをSCSIに変更すると言うこと、Over Load時のメッセージには一応"Disk too slow"ってのが出るし、再生音にプチプチノイズがのるってのはDATAがきちんとしたタイミングでAudioWerkに流れていっていないのではないか?と考えたわけです。ノーマルではありますがSCSIカードが入ってますから、そこから内蔵で9.1GのSCSIディスクを増設、HDR用に用意していた15GのATAディスクは取り外しました。結果は・・あまり変わらず・・・。

 

PCIスロット?

 次に行ったのは、PCIスロットの順番をあれこれ変えてみること。一通りの組み合わせはやってみましたが、3枚のカードはどう言う順番でも大して変わり無かったですね。一応この時点でも3枚はどれも必要だ、という頭がありましたので、2枚で、またはAudioWerkだけではどうか?という検証はしませんでした。

 

 ビデオカードか!

 そして最初のテストの時から気になっていたのがセカンドモニタの表示能力がイマイチだったこと。試しに320×240のMovieをムービープレーヤーで2倍の拡大表示で表示のテストをしてみた所、なんとセカンドモニタ(ATI 128VR)側で再生すると表示はカクカク、Movieの音声トラックの音も途切れ途切れではありませんか!さすがにAGPの方の出力は問題なく滑らかに表示されます。はは〜ん、これが原因だなぁ〜。と当たりが付いてきました。

 そしてLogic Audioを使ってのMovieの表示のテストです。同じMovieの表示でもAGPのメインモニター上でMovieを再生している時は問題無しで、ATI 128VRのセカンドモニター上にMovieを持っていくと、とたんにLogic Audio自体のパフォーマンスが落ちる、と言うことが分かりました。

 
 さて、どうするか?せっかくTV出力付きの 128VRを買ったのにぃ〜。もう一枚べつのビデオカードを買うか?それで解決する保証はないぞ。それにテレビ出力なんて付いてるカードは無いから、ダウンコンバータも買わなきゃ無い・・ん?ダウンコンバーターそうだ!128VRをメインモニターにして、AGPの出力にダウンコンバーターを付けてそいつをセカンドにしよう!早速セットアップしてみると、最初のセットアップよりはかなり安定した状態になりました。と言うわけで、哀れせっかくのAGP出力は現在、640×480のNTSC出力専用になってしまっています。

 解決か?? 

 これでめでたくG4/400は仕事場に再登場したわけですが、しかしまだ完璧では無い様です。トラックやリージョンが増えたり、Movieを拡大表示したりすると、例のプチプチノイズが出たりあるトラックが音が出なかったり、と言った現象はおこります。しかし改めて再生しなおしたりすると正常に音が出るので、取りあえずなんとか仕事になっています。
 

 原因の情報は意外な所から 

 さんざん苦労してセットアップして数日、インターネットのニュースサイトの記事が目をひきました。「DigiDezignがWindows版のAGP用デュアルディスプレイカードをMac G4のAGPで使えるようにするドライバを配付」・・・・・ん?????、記事を読み進んでゆくと、「Pro Tools 24 MIX(PCIカード)をPower Mac G4 (AGP Graphics)で使用し、通常のPCIビデオカードを追加すると、大規模な作業時にPCIがビジーになるというエラーが生じて作業に支障をきたす場合があり、この問題を解決するためには、根本的にPCIバスを使用せずAGPでデュアル・モニターが可能なカードが必要」・・・だって!「コレコレこれだよぉ〜」と思わず声をあげてしまったのは言うまでもありません。Pro Toolsで起こるんだからAudio Werkでも起こるでしょうねぇ、きっと。根本的な解決には、PCIへのビデオカードの増設を止めるしか無い様です。で、このカードのリンクを辿ってゆくと定価178,000円だそうな、、、ん〜買えない。(T_T)

 

 あ〜でも捨てる神あれば拾う神アリ、ProMaxというメーカーが5〜6月にMac用AGP デュアルディスプレイカードを発売予定だそうで、こちらは299ドルだそうです。しかもNTSCテレビ出力ケーブル付き!おーこれぞまさに私の求めている物です。な〜んだ同じような物を求めてる人って居るんじゃないのぉ。このカードが発売されるまでの数カ月、現状のまま騙し騙し使ってゆくことにしました。

 
 と言うわけで、無駄になってしまった(後数カ月で無駄になるであろう)御買い物リストです。 
 ATI 128 VR ビデオカード 26,800円
ダウンコンバーター  28,000円
SCSI HD 9.1G  23,800円

 いい勉強させていただきました。

これだとUSBのMIDIインターフェイスが買えたよね〜。
そうするとシリアルの増設もUSBモデムも買わなくて済んだよねぇ〜。

 
 番外編、はじめてのUSBも大変・・
 本来のHDRとは関係ない所ではありますが、前述したように今のうちの仕事では、モデムでのFAXの送受信は欠かせないアイテムでして、G4/400の内蔵モデムは、MIDI用シリアルポートの増設のため取り去ってしまったので、USBでモデムを繋ぐ計画でした。どうせFAXにしか使わないので、今使ってる144のモデムを使おうとUSB→シリアル変換機を近くのパソコン量販店に買いに行きましたところ、あら1万円ほどするではありませんか。高っかいなぁ〜、とふと目を他の棚に向けるとそこには56kUSBモデムが9,000円で売っているではないですか。変換機がマトモに動くと言う保証もないし、安い方がいいワイとそれを買うことにしました。またUSB機器もこれでキーボード、ドングル用のiMateに続き3台目となるので、1,980円の二股USB HUBも買いました。しかしこれが失敗だったのでした。

 事務所に戻って早速セットアップ。モデムの箱を開けると、なんかいつものこのテの買い物よりもちょっと物足りない。そう、あの黒い四角形の箱、ACアダプターが入っていないのです。あれ?っと良く確認してみると電源はUSBから供給するタイプだったのです。「おーさすがUSB、これは便利だなぁ〜」と喜んだのもつかの間、一緒に買ったUSB HUBでiMateと二股に別けて繋いだ所「USB機器名称不明はいまよりより多くの電力を必要とするため・・・」ってなメッセージが出て使えないのです。それじゃぁっとキーボードと二股、iMateとキーボードを二股、と試すもどれも同じ状態。ここではじめて「あ〜電源を供給できるHUBが必要だったのだ」と気付いたのであります。早速また量販店に出かけ今度は4ポートのACアダブタ付のHUBを購入してきました。そのHUBにiMateとモデムを繋いで起動・・と思ったら今度はMacが起動しない。そう言えば、外部電源を供給するタイプのUSB機器が起動時に繋がっている場合、Macが起動できないことがあるという記事をどこかで見た記憶が・・・。取りあえずモデムをはずしておくと起動するんだけど、いちいち起動時にはずすのもめんどくさい。そこでふと閃きましたねぇ〜。先に買っていた電源を供給できないタイプのHUBを一旦間に挟んでから新しい4ポートHUBに繋いだ所、起動もモデムの認識も問題無し。でも、今度はiMateのドングルが認識できなくなってしまいました。で、iMateはMac本体に直結、キーボードとモデムをHUBでわけるって事で落ち着きました。

 それにしても無駄なHUBまで挟んでるからUSBケーブルがうじゃうじゃと邪魔な状態です。それにHUBとかモデムとか、スケルトンデザインはいいんだけど、変に丸っこい形で、重ねて置いたり出来ないのよねぇ。ゴロゴロと場所をとります。あ〜ちゃんと電源付きのモデムを買っておけば、こんな事もなかったのに・・いい勉強をさせていただきました。

 

 00.04.08

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