G4導入顛末記 その1

 
 年度末を迎え(ってうちの場合はあんまり年度は関係無いんですけどね)ついにうちも仕事用のMacをG4に変えることになりました。今まで使っていたのはPowerMac 8500 + G3/300 という環境。別に遅くて仕事に支障を来すとか、どうしても能力的に出来ないことがある、という訳ではなかったのですが、何せかなりの期間働いてきてくれた機種。数えてみれば、8500→8600→G3(ベージュ)→G3→(青白)→G4(AGP)ともうすでにかなり前の世代のマシンな訳でして、今のMacではインターフェイスの部分が大きく変わっていますね。もし、今の8500がクラッシュした時の代替機は?と考えると、Mac自体は市内の量販店で即日調達できますが、今使っている周辺機器はどれもそのままでは使えない状態なのであります。やはり、現在のスタンダードなインターフェイスで使えるように環境を整えておかないと、いざ鎌倉!って時に8500の中古を探しまわらないと仕事にならない、という状況になりかねないというのが、G4導入への一番の理由でありました。

 まあ、その他にも、Velocity Engine対応のLogicをG4でぐいぐいいわせた〜い!というミーハーな動機ももちろんあったのですけどね。

 

 さて、マシンの能力が上がる訳ですから、今現在の環境より後退するところがあってはならない、と思うのは人情ですね。しかし、8500とG4、同じMacとはいえ作りが全く違うマシンであります。現在の環境を維持しながらさらなる能力アップを実現するには、数々のクリアしなければならないポイントがありました。以下、移行前に企んだ計画をまとめてみます。

 

 1. 2モニター環境

 PM8500では標準装備のTV出力を使い2モニター環境にしていました。TV出力側は、主にQuickTime Movieの表示用で、その出力はアナウンスブースまで引っ張り、ナレーターの方も映像やSMPTE TIMEの表示等を見られるようにしてありました。さてこのDV時代、FireWireが装備されたG4にはもはやTV出力なんて付いていません。PCIスロットにビデオカードを増設して2モニターにする必要があります。で、前から目をつけていた ATIのVR128というTV出力付きのビデオカードを購入しました。G4標準のAGPのビデオカードもATIだし相性もきっと良いはず、ってな予測もありました。しかし・・・詳しくは後述・・・(^_^;)

   

 2. SCSI環境も捨てきれない

 というのも、サンプラーがSCSI接続なんですねぇ。他のページでも書きましたが、一時期サンプラーをレコーダー代わりにしていましたので、そのころのDATAってのがありまして、それをLogicにコンバートするにはやっぱりSCSIで繋ぐのが一番便利。そのほかMOやCD-Rもあるので、まぁそれらも使えれば儲けもの、と言うことでPCIスロットにSCSIカード(それも普通のULTRA)の増設が必要です。これはG4/400といっしょにアップルストアでBuild to orderしました。(アップルが自分の所で選んでいるカードの方が何かと問題が少ないだろう、というもくろみもありました。)

   

 3. MIDI用シリアルポートの増設

 今は、USB接続のMIDIインターフェイスも問題無さそうですが、MIDIインターフェイスを買い替えるより、シリアルポートの増設装置の方が安上がりなのでそちらの方法に決定。Logicで推奨の"Stealth Serial Port forAGP"を購入。これはG4/400標準装備の内臓モデムを取り外してそこに取り付けるタイプです。

   

 4. USB→ADBの変換機

 Logic Audio用のドングル(ADB用)をUSBに繋ぐための変換機が必要です。これが無いとLogic Audioが立ち上がりませんからねぇ。これもメーカー推奨のiMateを購入。これを期にUSBのドングルに交換してもらう、という手もありましたが、いつ何時また8500に再登場してもらうことになるやも知れませんから、ADBのまま残しておきます。(ほんとにそうなっちゃったんですけどね・・)

   

 5. FAX用のモデム

 うちの仕事上でFAXというのはかなり重要なアイテムでして、HDRを始める前からFAXだけはMac上でやり取りしてました。内臓のモデムはシリアルポート用に取り外してしまいますから、USBに外付けのモデムを繋ぐことになります。もう6年ほどFAX用に使っている144のモデムがまだまだ元気なので、USB→シリアルの変換機でもモデムくらいなら動くだろうと、タカを括って後回しにしました。(ハハ、これも後で苦労する・・)

   

  

 さてさて、メモリーやHDも含めあちこちに注文してあった物がそろい、いよいよ組み上げていったわけですが、FAXを除き、特にトラブルも無く、それぞれのオプションは、こちらのもくろみ通りそれぞれの機能を発揮してくれている様にみえました。最後に8500のPCIからAudioWerkを移して、中一日Logic Audioでのテストに費やしました。「おー速い速い、エフェクトもいっぱい使えるわ〜」と快調な使い心地を確認、ただ一つ気になったのは、セカンドモニターのMovieの表示のパフォーマンスが余りよく無いこと。TV用Outだからか?と思い普通のモニターを試したりもしましたが、8500のTV出力と大してかわらない感じ。ん〜ビデオカード1枚追加してるんだから、8500のおまけ出力よりかなり良くなるのでは無いか?と期待していたのだけど、まぁ取りあえず現状維持ではあるわけだからいいか、と割り切る。ちなみに表示しているMovieは320×240程度のもの。

 

 いよいよお仕事本番一日目を迎えました・・・が、ありゃ半日程使っていると、たまに音の出ないトラックがある・・。んっ?「System overload Disk too slow」だって・・・・。なんか時々再生音にプチプチノイズが入るぞ・・・・・。とやっていると今度は、Logic Audioを立ち上げると「AudioWerkが見つからないよー」ってなメッセージまで出て、ついに仕事続行不可能状態になってしまいました。

 その日納品の仕事を抱えていた私は、取りあえずG4を諦めPM8500を再度セットアップという事に相成りました。(T_T)

 

 パート2へ続く....

00.04.08

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