Holly のプレシジョンベース

 

 

 

 音が出ないので、メンテをお願いします〜と持ち込まれたのは...

 Holly Splendor Series と書いてある、プレシジョンベース!そういえば、たまにオークションでも見かけるけど..とネットを漁ってみると、Holly はトムソンで有名?な、二光通販で売っていたものらしい...。

 張ってあった弦は、今時は珍しいフラットワウンド!懐かしいですねぇ。今でもマニアックに使う人入れけれど。。。ということはかなりの年代物だと思われます。

 とりあえずケーブルをつないでガシガシとボリュームを回してみると、ん?たまに少し音が出ます。と言う事はピックアップは生きているようですので、回路を交換してやれば大丈夫でしょう!

 開腹です!

 ん〜、何箇所か上のように錆びついて外せないネジがありますねぇ。

 目立てヤスリでマイナスの溝を切ってみたりもしましたが、ネジは回せず・・・

 

 最終的には、ドリルで粉砕いたしました。(^_^;)。

 さてさて回路は・・・

 ピックアップは、テスターで導通を確認すると、7.5kΩほどの抵抗値が出ていますので、ピックアップは大丈夫なようです。音が出ない原因は・・・・

 アウトプットジャックが上のように腐食しているのが原因でした。ボリュームとトーンのポッドはガリもなく正常なようなので、ジャックだけ交換いたしましょう。

 開けてみてびっくりだったのが・・・

 アウトプットジャックのところのボディー側が削られています。ピックガードを取り付けようとしたら、ジャックとボディーの座繰りが合わなくて、急遽削った・・ってところでしょうか?(^_^;)。そんな感じの精度の作りのようです。
 でもネット情報に寄ると、二光通販ものは、合板でなくて単板が多いとか・・。でもまな板みたいな感じらしいですけどね。確かにこれも合板では無いようです!

 

 と言う事で、ジャックを取り替えたら、無事正常動作するようになりました!あとは、クリーニングと調整ですね。

 今回の清掃道具は、いつものアルカリイオン水に加えて、ゲキ落ち君スポンジも使ってみました。

 ピックガードのシール跡などは、すぐに綺麗になりますねぇ。ボディーもコンパウンドで磨くか?とも思いましたが、ゲキ落ち君スポンジでかなり綺麗になりましたよ。

 パーツ類も磨きます。

 幸いパーツ類でネジが回らない、ってのは無かったので、磨いてオッケーです。サビが出ているところは、CCRで落としました。CCRを吹いちゃうと、錆びてたところは黒ずんじゃうのですが、これ以上サビが進行しても困るのでしょうがないですね。

 そして、抜けなくてドリルで粉砕したネジは・・・

 毎度のエポキシ接着剤で埋めて、新たに穴を開け直しました。

 フレット、指板も磨きました〜!

 最後に欠品だったストラップピン、手持ちでクロムがありましたので、取り付けて〜

 組み立てて、弦を張りチェックで〜す!

 

 おっと、ネックはけっこう順反りです。トラスロッドはちゃんと効くかなぁ?サドルを目一杯下げてもまだ弦高が高いようなので、ネックの取り付け角度もちょっといじりましょうかね。

 ネックポケットにこれといったスタンプなどはありませんでした。

 ネック付け根のトラスロッドを半回転ほど回して、弦を張った状態でしばらく放置しました。

 翌日になってみると、トラスロッドはけっこう効いてましたので、少し戻しました。弦高も低くなってけっこう引きやすいベースですよ。

 音はなかなか普通だと思います。ま、私はベーシストではないので基準が甘いですけど....

 

音は、こんな感じです! 

 ちょっとノイズを拾いやすい気もするので、中をシールディングした方が良いかもしれませんね。

 一応、導電塗料を塗り、ピックガード裏にシールド材を貼ってみました。こんな雑な貼り方ではあまり効果はないかもしれませんが...気持ち気持ち。(^_^;)。

 

 で、オクターブ調整など細かな調整をしておりますと・・・おや?、1、2弦の開放だけがちょっとピッチが低いようです。と言う事はナットの溝かなぁ・・?

 ナットの溝が結構汚れてましたので、清掃&精密ヤスリでちょこっと削ったところ、オクターブ調整もバッチリ合うようになりました。

 最後は、持ち主の方用にヘッドにネームを入れて・・・完成で〜す!

 完成で〜す!

 中古品屋のジャンクコーナーで、1,000円で手に入れたそうですが、初心者がベースってどんなもんなんだろう?と手にしてみるののには十分な楽器かと思います。ま、ちゃんとした調整は必要でしょうけどね。

 2019.05.29


Back to Index

Back to Home