古いモーリスをエレアコに! |
めずらしく、今回は、アコギの改造レポートであります。
Ovation は手放したんだけど、手元に残したアコギがこれ
1975年製の Morris W-20。型番から分かるように、入門用?の当時2万円ほどの安いものではありますが、45年以上も経っているせいか、なぜか音はなかなか良くて、マイク録りの時はもっぱら、オベーションよりもこいつの出番でありました。年月で乾燥が進んだのでしょうかねぇ。(^_^;)。
ネックの状態なども良く、とても弾きやすい状態を長年保っております。こいつもジャパンヴィンテージ、といってもいいかもしれませんねぇ。とはいえ、現在所有しているアコギは、この1本だけですので、ピエゾの音が欲しい時もありますし、ピックアップがついている方が、録音もライブも楽ですからねぇ。
というわけで、今回はコイツにアンダーサドルのピエゾピックアップを仕込む作業でございます。
ピエゾのピックアップは、ヤフオクで500円弱で落札したメーカー不明のもの。(^_^;)。まぁ、とりあえず音が出れば良し!というスタンスです。
ピックアップをサドルの溝に入れてみると、サイズはぴったりですね。
1弦の端にケーブルを通す穴をドリルで開けて、装着してみます。
あとは、深さであります。
ピックアップのこのぐらいの厚みの分、穴を深くしなきゃないですねぇ。
作業の道具は・・・まずは彫刻刀、ですがこの溝の幅に入るのは、切り出しだけですね。
あとは、精密ヤスリ・・・
これで、なんとか頑張ります!
で、
まあまあ掘ったところが、上の状態。これでサドルを載せてみると、まだまだ高いので、サドルの下も少し削りましょう。
試しに弦を張ってみて、音出しをしてみると、ん?6弦が音が小さい・・
どうも原因は、サドルが前に倒れっちゃってて、ピックアップにうまく密着していない様子。
このサドル、結構厚みがなくて、溝がかなりゆるいです。安物だからなぁ・・。そこで、サドルの底面も少し角度をつけてやって、さらに、
上のように、詰め物をしてやると、まぁまぁバランスよく音が出ました。
このあと、まだまだ弦高が高いので、ピックアップの下、溝を深く掘り進みました。
音も出てうまいこと行きそうだと思うと、欲が出てきますねぇ。
上のような、牛骨のサドルを買っちゃいました。(^_^;)。
オクターブチューニングが合いやすくなるような加工のついたやつです。こちらもヤフオクで、2個セット400円ちょっとという、お安いやつです。
これは、前のサドルよりも厚みがあって、まだ溝はややゆるいですが、そこそこうまいことハマりそうです。弦高を見ながら、サドルの下を削っては音を確認していきましたが、幅が厚みがあるせいか?こちらのサドルの方が、各弦で音量にばらつきが出ます。あら〜ん。
サドルの下をいろいろ削ってみながら追い込んでいきましたが、なかなか音量が揃いません。
ピエゾは、圧力で電位の変化が起こりますので、ピックアップに均等に圧がかかるようにせねばなりません。
ピックアップの下の溝を削り直したり、サドルの下をすこ〜しアールが付くように削ってみたりと試行錯誤。精度を出すのがなかなか難しい・・・( ´Д`)y━・~~。
弦を張ってみて、ちゃんと圧力がかかった状態で確認しないとないので、弦を付けたり外したりが手間です。これで二日くらいかかっちゃいましたねぇ。で、まぁまぁいいところまで追い込めました!
サドルが倒れすぎないように入れた詰め物も、前回より少なくなりました。
それでは、試聴でございます。
プリアンプとかなしで、ピエゾ直の出力をオーディオインターフェイスに直接入れた音です。
低音が少し足りない感じはありますが、なかなかすぐ使えそうな音ですねぇ〜(⌒▽⌒)。
さあ、あと一息です。出力ジャックのエンドピンを付けます!
元々ついていたエンドピンは、差し込み式のもので、穴は中まで貫通しておりました。
広げます!
リーマーですね。
今回難儀したのが・・・
手が、ボディーの後ろまで届かなイィ〜。(T T)。ジャックは、中から差し込んで外からネジ止めするタイプですので、端っこを指先でつまんで穴に差し込むのがたいへん。
そして、何度かやっているうちに・・・ピエゾピックアップの出力がすぐ差せるように、ミニジャック付きのエンドピンジャックを買ったのですが、ミニジャック部分が取れちゃいました。まぁ、すぐに半田付けで修復できましたけどね。
そして、なんとか取り付け完了!
見た目は何も変わりませんが、完成で〜す!
きっとこれからも活躍してくれる1本となることでしょう。
2021.11.06